16.美術展には夢があって
放課後の明るい日差しの中、郊外の整えられた道を自転車で走っていく。片目に腕時計の時間を確認し、僅かに先週来た時よりも時間的に遅くれている気がして、漕いでいたペダルへと更に力を籠める。車輪の回転数が上がって、流れる街並みは加速していく。
前回とは違う道を通りながら、最終的には前の時と同じように市街の近くの駅の駐輪場へと止める。そのまま駆け足気味に町の中へと歩き出していった。今日も本屋の手前のビルまで向かってみると、やっぱり楓はもう既にそこの来て静かに佇んでいて、前とは違う服だったけれど今日も整った格好をしていているから、代り映えのない制服じゃなくて一度着替えてでも来た方が良かったのではと思わず感じてしまうぐらいだった。
楓はいつものビルを背にして今日も待ちきれないように、踵を上げて背伸びしたり、何度も時計を見ては周囲を見渡していて、やっぱり仕草の一つ一つが、可愛らしく見えてきてしまう。ちょっと気後れしてしまいながらも、楓の元へと慌てて駆けよった。
「楓。」
聞こえるようにと声を上げると、それで気が付いたのか、彼女は顔を振り向かせ、こちらの姿を認めると、笑顔で小さく手を振ってきた。
「遥香ちゃん、おはよう。」
「おはよう。もう夕方だけどね。」
そう返事をすると、「ああ」と口に手を当てながら楓は頷いた。
「そっか。事務所だと、昼でも夕方でも、おはようだから間違えちゃった。」
「へえ、モデル事務所ってそう言うものなの?」
「どうかな?うちだけかも。」
「ふうん。まあいいけど。それで今日は、どこ行く?また喫茶店いく?」
尋ねてみると、楓は口に手を当てたまま考えるように空へと視線を向ける。
「お話しするのも良いけど、せっかくなんだし、どっか遊びに行かない?」
遊びに行くという言葉にピンと来なくて、ちょっと首をひねりながら彼女へと尋ね返す。
「遊びに行くって?」
「カラオケとかショッピングとか。友達と遊びに行ったりしない?」
逆に類が首を傾げて不思議そうな表情を返してきた。
「あんまり、と言うか殆ど行ったことないかな。うるさいのとか苦手だし。」
「ああ、遥香ちゃんならそっか。」
妙な納得の仕方をされて、むしろ自分の方が腑に落ちなくなってしまうけれど、実際に苦手なのだから何も言わずに頷く。
再び何かを考えだしたのか空を眺めていた楓は、ふと思いついたようにこちらへと顔を向けた。
「えっと、じゃあ、美術館とかは?」
「美術館か……。それなら静かそうだし興味あるかな。」
頷いてみると、楓も嬉しそうに頷き返してくる。
「やった。じゃあ、それで行こうか。」
「美術館ってどこにあるの?」
「七宗のデパートの中に美術館があって。電車で、五駅ぐらい移動するけど大丈夫?」
特に異論もなくて、彼女の提案に頷いてみせると、楓はニッと笑顔を見せった。
「じゃあ、早速駅まで行こっか。」
そう言って歩き出した楓につられて自分も歩きだす。平日でも店が立ち並ぶ街だけあって人の行き来はそれなりにあって、駅に近づくごとに人の密度は高くなっていく。すいすいと見事に人を躱して歩いていく楓に、遅れないようにちょっとだけ足を速めて付いていく。駅に近づいたころ、ようやく楓はこちらが少し遅れ気味なことに気が付いて、歩く速度を緩めてきた。
「あ、遥香ちゃん。早かった?」
「ちょっとね。」
「ごめん、なんかウキウキしちゃって。」
「美術館楽しみなの?」
「今が楽しいの。」
跳ねるように歩いて楓は歩道の縁石へと飛び乗った。危ないよと言う間もなく、彼女は縁石から降りて再び跳ねるような足取りで人の間を歩いていく。
駅舎の中へと入り、そのまま改札をくぐって、ホームへと降りる。丁度、電車が来て、出て来る人達と入れ替わりに車内へと足を踏み入れた。時間が時間と言うこともあって、車内には子供連れの母親や老人たちでそれなりに人で混みあっていたけれど、乗り込んだ扉の近くに並んで開いている席を見つけて、二人で慌てて座った。ちょっと歩き疲れていたこともあってシートに座った勢いでほうっと溜息を漏らしていると、すぐにガタンと車体が揺れて、ゆっくりと電車は走り始めていた。
座りながら向かいの窓を眺めていると、外の景色では、ホームに歩く人の姿が見えて、それが徐々に後ろへと流れていき、すぐに建物の並んだ景色が現れてくる。そうして建物は窓流れていく速度を速めながら、ふいに斜め下へと消えていってしまい、次には高架の端が見えてきたか。高架の端まで窓の下へと消えていくと、その先に遠く続く大きな川が流れていくのが見えた。
「私、こっちの方向に電車乗るの初めてかも。」
窓の外へと顔を向けながらぽつりと言うと、楓は「へえ」と、こちらへと視線を向けてくる。
「そうなの?こっちの方って、来たことない?」
「一人だと街の方ぐらいしか用はないし、それより遠い時は、親が車を出すから。」
「そっか。じゃあこれ、遥香ちゃんの初体験なんだね。」
緩い口調で眦を下げながら言った彼女の言葉に、思わず眉根を顰めてしまう。
「初体験って、変な言い方するね。」
「え?変かな?」
きょとんとした様子で楓は首を傾げた。
「あ、いや、なんでもない。」
そう言われてしまうと、自分が気にしすぎなような感じがして、一瞬、顔が熱くなってしまう。そんなこちらの様子を眺めながら、楓は少しだけ首を傾げたまま言葉をつづける。
「電車あんまり使わないなら、遥香ちゃんは、いつも学校へはどうやって行ってるの?」
「自転車。」
「自転車か良いなあ。遥香ちゃんが乗ってるの、なんか格好良さそう。」
「普通の籠付き自転車だよ。格好良くなんてないし、夏は暑いし、学校の手前は坂だしで、結構辛いよ。」
「でも、歩きよりは良いでしょ?」
「まあ、歩くよりはね。楓は?」
「私?私はね、学校まで電車とバスなんだ。」
「もしかしてスクールバス?」
「そうそう。学校のバスが駅まで迎えに来てくれるの。便利だよ。」
「良いな。そういうところ、私立は良いよね。」
「だけどさ。やっぱり学費高いから、お母さんには、折角なんだからちゃんと勉強しなさいって言われるし。」
「勉強しなさいは、うちでも言われる。」
そう返事をすると、楓がくすりと笑うので、つられて自分も笑ってしまう。
「そっか。でも、なんか授業料が高いからって言われると、引け目を感じちゃうんだよね。」
「それは、まあそうなのかな。じゃあ、モデルの方は?」
「モデル?」
「モデルの方は親に何か言われないの?」
言われて楓は首を傾げながら言葉を探す仕草を見せる。
「うーん、そっちはあんまり気にしてないみたい。アルバイトみたいなもんだって思ってるのかなあ。」
「そう言うの怒りそうな親も居そうだけど、楓の所はそんなことないんだ?」
「うん……あ、でも、そういえば、実際、親に黙ってて嘘ついてやってた子もいたらしくてね。それがバレて凄い怒られて事務所まで親が来たことあるらしいよ。」
「うわ……。」
光景を想像するに、いたたまれなくてなんと言って良いか分からず、呆れた声だけ漏れた。
「だから、今は絶対に親の承諾書ないとやらせないって感じで、最初に書類渡されて、お母さんに書いてもらった。」
「何するのでも、そう言う大変なことあるんだねえ。」
しみじみと言うと、楓はくすりと笑う。
「遥香ちゃん、なんか年寄りっぽいこと言うねえ。」
「ま、実際、もう私は年だよ。もう17歳。」
「あれ?もう誕生日来たんだっけ?」
「5月にね。」
「そうだったっけ。えっと、確か5月……11日!」
楓が口にした日付は、確かに自分の誕生日で一瞬目を大きく見開いて驚いてしまう。
「……良く憶えたね。」
呟くように言うと、楓は両手を重ねながら恥ずかしそうに微笑んだ。
そんなことを話しているうちに、電車の中へアナウンスの声が響いてくる。
『七宗、次は七宗』
ノイズ交じりの女性の声が車内へと響いて、楓はその声に集中するように顔を上げた。
「次降りるよ。」
ぽんっと楓が肩を叩いてくるので顔を向けて頷いた。
電車は徐々に速度を緩めていき、その勢いで慣性が働き、体が進行方向へと引っ張られていく。郊外といった雰囲気の一戸建ての住宅街が窓の外の景色として流れて行き、それがすぐに駅のホームの中で走る光景へと入っていく。
「じゃあ、いこっか」
電車のまだ完全に止まらないうち、急にシートから立ち上がった楓につられて、慌てて腰を上げる。
「まだ、止まってないけど。」
「良いでしょ?」
「良いけど。」
すでに車体は殆ど動きを止めていて、扉へと向かう間に電車は駅のホームへと辿りついた。電子的なチャイム音が鳴り電車のドアが開くと、すぐに楓は電車の外へと足を下ろす。彼女の後に続いて電車を降りると、ホームには存外に人が多くって、少し気圧されるような気がしてしまう。すぐに人が押し寄せてきて、楓と離れてしまいそうになるのを、慌てて人ごみを掻き分けて彼女の近くへと駆け寄った。
楓は、私が傍らへと近寄ってきたのを見て、何故だか笑顔を見せる。
何か喋ろうかとも思ったけど、ホームには人が余りにも多く騒がしく、おそらく声をかけても聞き取れないだろうと感じて、歩き出した楓の後ろを黙ってついていくことにした。ホームからエスカレーターを上がって、南改札へと向かう。改札を出るときに、ICカードを指しかざすと、電子音が響いて電車運賃が184円と表示される。初めて来てみたけれど、五駅ぐらいなら、まあ、こんなものかと思った。
「こっち。」
人混みの中で一度だけ振り返り、手招きをしてきた楓の後について駅舎の出口へと向かう。
そのまま人の流れに乗って二人並んで駅舎を出てみると、目の前のすぐそこに見上げるほどの高さをした百貨店のビルが聳えていた。物珍しくて見上げていると、ぽんっと背中を軽く叩かれて、楓へと視線を向けると、彼女は百貨店の入口へと指をさした。
「このデパート?」
尋ねると「うん」と楓は頷いて、デパートの入り口へと向かっていく。
デパートに入ってすぐのところにあった、エレベーターへと乗って7階へと昇る。エレベーターの各階のボタンの横に、何が売られているか書かれた説明の欄があるのに気が付いて、読んでみると7階の所は美術展示場とだけ書いてあるのに気が付いた。
「もしかして7階全部美術館なの?」
「そうらしいよ。」
楓は扉の上にある階を示す電光掲示板を眺めながらそう言った。
途中、一回も途中階に捕まらずスムーズにエレベーターは7階まで辿りつく。扉が開いてエレベーターを降りてみると、ホールには結構な人が立ち並んでいて、美術館なんて人が少ないだろうと思っていたから少し驚いてしまう。
よくよくと見てみると、そこは美術館の売店のようで、絵画のポスターやら、絵をモチーフにしたアクセサリーやらが並べられていて、その商品を眺めているのだと気が付いた。
周囲を見渡すと、ホールのちょっと奥まったところにカウンターがあるのが見えて、そこに落ち着いた制服を着た女性が座っていたから、そこが入場券売り場だと分かる。楓と自分と、二人でそれぞれに入場券を買うと、すぐに会場の中へと入ってみると、展示場はさっきのホールよりも多くの人が歩いているのが見えてきて、さらに驚いてしまう。
「こんなに、人いるんだ。」
「美術館はね。それなりにいるよ。でも静かでしょ?」
確かに、人は結構いるのにもかかわらずみんな静かに絵画を眺めていて、むしろちょっと喋っている程度の自分たちが一番煩そうな感じですらあった。館内BGMもなくって、少なくともカラオケやショッピングをするよりは落ち着いて楽しめそうな雰囲気があった。
展示場へと入ってすぐの所には、何やら文章の書かれた板が立て掛けられていて、一番上には今回のテーマだろう『アメリカの風景画』と言う文字が大きく題字されている。
よくよく読んでみると、どうやらそこには今回の美術展の趣旨やら歴史やらが大雑把に書いてあるらしかった。
「美術展なのに、一番が最初文字なの?」
「まあ、こういうものだから。」
私の言葉に苦笑いをしながら楓は答えてくる。
入り口から、ちょっと入ってみると、そこからようやく絵画が掛けられているのが見えてきた。
一番最初に飾られていた絵は、昔のアメリカの農村の風景を描いた油絵だった。筆の跡が浮き立って見えるほどに表面はゴツゴツとながら筆致は細かく、綿花の枝の一本一本まで書き分けられ、一目に見てこれが上手な絵だということは分かる。
「ふうん。」
絵を眺めながら思わず声を出してしまうと、楓はすっと顔を覗き込ませてきた。
「気に入った?」
「んー、これなら、綺麗ってのは分かるかな。美術館ってもっと分けの分からないのが飾ってあるかと思った。線と丸だけみたいな絵とか。」
「まあ、そう言うのを飾ってる美術館もあるよ。」
「楓は、そう言うの見たことあるんだ?どうだった?」
尋ねてみると、言葉に困った感じで楓は眉を顰めさせると、顎に指を当てて考え始める。
「うーん……色使いは綺麗だった。かな。でも、やっぱり良く分かんなかった。」
あまりにも困った表情をしてそう言うので、実際、どう言葉にして良いのか分からないものなのだろうと、それだけでなんとなく感じられてしまう。思わず笑ってしまいながら、絵を覗き込んでいた顔を上げ、次の絵へと向かう。そうやって順々に二人で並んで壁に並べられている絵画を眺めていく。
誰もいない荒野に暴れて嘶いている馬を描いたものや、木漏れ日の射す明るい森の端で畑を耕している農夫とのんびりと農具を引く牛を描いたもの、険しく反り立った山並みと僅かに流れる雲の作品、風景と言っても色々と違うものがあるのだと感じさせる。
それは確かに綺麗で目を引くものが多かったけれど、同時にこんなものを自分一人では見に来ることはなかっただろうとも感じさせた。
ニューヨークのようなビル街を描いた風景画を眺め終えて、顔を上げた時についでのようにして楓の方へと顔向ける。
絵を見つめる楓の顔は、真剣そのもので、整っている彼女の顔が余計に綺麗に見えてきてしまう。思わず吐息を漏らしてしまいそうになりながら、口を押える。考えてみれば、こんな近くで顔を見つめるのは初めてで、改めてよくよく見つめていると、彼女の長いまつげが一瞬瞬いた。そうしてその瞳がこちらへと向いてきて、一瞬視線がかち合った。
そこで私が見つめていることに気が付いたのか、彼女は顔を上げてふわりと笑う。
「私じゃなくて、絵を見ないと。」
「あ……うん。」
ちょっと恥ずかしくなりながら、誤魔化すつもりで口を開く。
「それにしても、楓が美術に興味があったの知らなかった。」
そう言ってみると、楓は、どこか恥ずかしそうに視線を外す。
「中学の頃は興味なかったよ……。モデルになってからね、こう言うのもデザインとかの勉強になるかなーって考えて。」
「デザインの勉強してるの?」
その言葉が予想外で、思わず問い返してみると、余計に恥ずかしそうに楓は自らの指を擦り合わせるようにしながら顔を俯かせた。
「うん、折角雑誌のモデルやってるんだし、将来服のことに関わりたいなって思うにようになって……。」
「えっと、服飾デザイナーとかになりたいの?」
「成れたらいいなって思う。」
そう言いながら楓は「むずかしいだろうけど」と頬を真っ赤に染めながら、ほんの僅かにだけ笑顔を見せた。
飾られている絵を眺めながら二人で話をして、展示場を一周してしまうころには、なんとなく高尚なことをした気にもなってきていた。
誘われて来てみたけれど、実際落ち着いた雰囲気で静かに綺麗なものを眺めると言うのは存外に気分の良いことなんだと感じられた。ちょっと疲れたかなと、時計を確認してみると、デパートに来てからもうすでに1時間以上も経っていることに気が付く。
楓も自分の時計を見て、時刻を確認すると、こちらへと困ったような眉を下げた顔を見せてくる。
「結局、美術展を回っただけで終わっちゃったね。」
「でも楽しかったよ。こういうの初めてだったし。」
「そっかぁ、それなら良かった。」
展示場を出ると、エレベーターに乗って、デパートの1階へと降りる。そのままデパートを出て、駅のホームへと向かう。展示場でずっと立っていたこともあって、話す言葉もなくなり静かに二人で立っている。しばらくするとふわんと独特な音を鳴らして電車がホームへと駆け込んできた。時間も時間のせいか、それなりに混んでいたけれど、丁度良く二人分の座席が空いていて、そこに滑り込む。
シートに座って向かいの窓を眺めていると、車体はガタンと揺れて動き出す。窓の景色はホームをすぐに置き去りにしていくと、夕闇に染まる街並みを映し出してきた。
かたんかたんと上下に僅かに揺れるのを感じながら、久しぶりにこんなことをしたと吐息を漏らす。
ふと右手に温かい感触がして視線を下げる。
シートに置いていた手の上に、楓の掌が重なっていた。楓の方へと顔を向けてみると、彼女は何も言わないまま窓の外を眺めるような遠い目をして、そ知らぬふりをしている。下向きにしていた手を返して、彼女の掌と掌とを重ねる。途端に、楓は手をきゅっと握りしめてきた。それでも楓は何も言わないでいるので、こちらも何も言わないまま窓の外へと視線を移す。
住宅街だった街の景色は次第次第と裏寂れた道に代わり、そしてまた住宅街へと戻っていく。
「寂しいな……。」
ぽつりと楓が声を漏らしたのに気が付いて顔を向ける。
「何が?」
「このまま帰るの。」
楓に握る手の力が、僅かに強くなっていくのを感じる。
「中学の時は、遥香ちゃんとずっと友達のままでいられると思ってた。」
「違う学校に行っちゃうとね。理由がないと会うって感じにならないし。」
「私はずっと会いたかったけど。」
不満げな口調で楓は言った。
「それなら。連絡取ってくれれば良かったのに。呼んでくれれば会いに行ったよ。」
「……私、遥香ちゃんの連絡先知らない。」
「え、そうだっけ?」
「私は中学校の頃は、スマホ持ってなかったから。まだ早いって親に言われて……。」
「そっか。なんかそんなこと言ってたね。今は持ってるの?」
「うん。高校入ってから買って貰えた。」
「じゃあ、ID交換する?」
「する……。」
窓の外を眺めながら、楓は拗ねるような口調で言った。
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