第3話【過去の女】成瀬由乃 視点
すみません、遅れました。
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「くんくん·····はぁ〜、いいにおい。」
私、成瀬由乃の最近の日課はおにぃのベットで残っている匂いを
おにぃは1時間以上も前に出かけたからもうそろそろ帰ってきてもいい頃。
(んんっ、おにぃ·····かえってきちゃう)
·········でもエミちゃんは寸止めは体に悪いって言ってたし。
「っ、あと1回だけなら……」
───そうして今日も由乃は下半身の疼きを抑えずにいられなかった。
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「……それで今日もおにぃ、かっこいいの」
「へ、へぇー」
「由乃は可愛いからきっとお兄さんにも好きになってくれるよ……」
……やっぱり嘘、ついてる。
兄妹で付き合える訳ないって思ってる。
……どいつもこいつも
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「ゆのちゃんってなんか……うざい」
「わかるわ」
「少し可愛いからって調子乗ってるよね」
小学生の頃……。
おにぃと私が出会ったばかりの頃……。
由乃はクラスでいじめられていることに気づいた
(あんなに友達だって言ってたのに……)
(いじめ)と言っても直接的に何かを言われる訳ではなく暴力を振るわれる訳でもない。
ただ自分がいない場所で陰口を叩かれた。
「みんな何してる、の?」
「ゆ、ゆのちゃん」
「な、何でもないよ……」
「……!そ、そういえば最近男子たちが──────────」
あいつらは由乃が来たら何事も無かったように振る舞う。
──────────私は気付かないふりをし続けた。
そんなある日、私が教室に入ろうとしたとき1人の男子と女子グループとの会話が聞こえた
(……あれはおにぃちゃん!?)
「おい!おまえら、ゆのに悪口言ってるだろ」
「ゆ、ゆうくん?」
あいつらはかなり焦った様子だった。
「言ってないよ……ね?」
「う、うん」
「っ、わたしたちなかよしだよね」
「本当だろうな」
──────それから、おにぃに嫌われたくない女子達はにいじめをやめた。
そして……おにぃは決して私にこの会話のことを話そうとはしなかった。
私は、王子様とかヒーローとかを全く信じていなかった。でもその時から本当にヒーローはいるんだと思った。
気づいた時にはおにぃのことが好きになっていた。
付き合いたいと思った。
高校に行っても一切彼氏は作らなかった。
おにぃに少しでも釣り合う女になる為に自分に出来ることは何だってやった。
───でもみんなは苦笑いしながらいつも由乃にこう言った。
((異常))と·····。
なんで?
由乃とおにぃはいつかのアニメの兄妹みたいに血も繋がってない。
結婚だってできる。
なのに·····兄妹で愛し合うことは異常なの?
·····何も知らないくせに。
中学生の頃になって、おにぃはモテ始めた。……と言うかすごくモテた。
もともと顔はすごく整っていたけど中学校に入ってからは背も伸びてより完成されたイケメンになった·····。
嬉しさと同時に不安になった。
……だから、当時仲がよかった友達4人と、ある約束をした。
「みんな、おにぃへの告白は全て阻止すること……ただし··········抜けがけはだめだよ。」
「うむ、私の旦那のためだ承知した」
「誰のですか会長?私のゆうくんですよー」
「ははは……由乃ちゃんの頼みだし、わかった」
全員おにぃのことが好きなのは許せなかったけど……由乃たちは確かに友達だった。
そうして題して(おにぃに彼女作らせない作戦)は成功したかに思われた····。
全て順調に進んでいるはずだった……。
あの清楚系ビッチ·····雪ノ下茜が裏切るまでは。
情報はすぐにメンバー全員に伝わった。
「茜が裕翔と付き合い始めた」
……は?
「ふざけるのも大概にして欲しいのです。茜に誑かされた可哀想なゆーくんは、やはり私が養ってあげないとー。」
……黙れ。
「やっぱり、お前らと組んだのが間違いだった。」
……こいつらのせいだ。
「そうだな……やはりこのやり方は性にあわん。」
「みなさん、邪魔だけはしないで下さいねー、元友達みたいに消しちゃいますよ〜。」
……こうして私たちは決裂した。
幼稚園の頃からの友達だったけど……壊れるまでは案外あっけなかった。
そして、あのクソ女はどうなったかと言うと……。
4人の中の1人で
あいつは……まぁ、おにぃの心に大きな傷を残したし、再び会ったところでもう心配はないだろう。
「ただいまー。」
玄関のドア開く音が、たしかに聞こえた。
おにぃが帰ってきた·····。
顔作んなきゃ·····。
きっと由乃……今·····怖い顔してる。
由乃の最愛の人……。
もう誰にも渡してやらない。
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おそくなってすいませんでした。
=͟͟͞͞(๑•̀=͟͟͞͞(๑•̀д•́=͟͟͞͞(๑•̀д•́๑)=͟͟͞͞(๑ ´・ω・`)
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俺、読者モデルになりました!?~最近、女子たちが怖いです~ ササミストリート @Sioyakaki3110
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