はるらんまん、ことしもげんきにがんばるぞ byさくら
第3次ごぶごぶ大戦!~究極!史上最大の作戦~
第26話 エルたんの事と、ごぶりんだいさくせん
第3次ごぶごぶ大戦が終わるまで連続更新です!
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「呪いを吸い上げる能力が、私の【市長権限の加護】にあるとは……」
「……ぁ……ぁ」
「自分でいうのもなんだけど、【市長権限の加護】は何でもありだもんねえ。ほぼすべての事象がちょっとずつできるようになってる」
そうなんですよ、私には【呪いを吸う技術】と【自身から呪いを解く技術】が備わっていたみたいで。
エルたんの呪いを少しだけ吸えちゃったんですよ。キスして吸ったら。なにを吸ったかって? 野暮なことを聞いてはいけない。
毎日吸えば呪いも治るかなあ? ぐぇっへへへへっへっへっへ。何を期待しているか野暮なことを聞いてはいけない。
「変なことは抜きにしても、毎日吸うからね。少しずつ良くなっていくはずだよ」
「……ぁ」
ペコリ
はぁ、エルたんかわいいなあ。
エルたんの呪いが消えて、魔法を多少なりとも扱えるようになったことで、エルたんが錬金術を扱えるようになったよ。
少し魔法を入れるくらいの、初級クラスなら問題なく錬金できた。これで私の負担が軽減されるねー。
わたしも錬金することで、交易の売り上げがアップだ!
そうそう、その交易なんだけど、ルーデルでメインの品物や質の良い岩塩を全て売却すると2000ユロルくらい、テリアルブで補助的な品物とちょっと質が悪くなっちゃった岩塩を売却すると500ユロルくらい。
とまあ、交易収入が大幅にアップしましたー!
今はまだ労働者お給料は一人10ユロルだけど、必要なものが揃ったら20ユロルまでアップさせちゃう計画を立てているよ。
このお給料が出て、家と土地がもらえるんだから、人も来るんじゃないかな……
というわけで、買いますよー宝箱の品物!!
今回は自動下水配管アンド処理装置をこの開拓地の土地つけました。
これ1000ユロルだけど、トイレやキッチンを作れば勝手に下水配管がされて、その下水配管は下水処理機能施設に繋がって下水を綺麗な水になるまで処理してくれるという、地球もびっくりのシロモノ。まほうすげえ。
つけたと同時に洋式トイレと魔導ウォシュレットを全家屋に設置。水を出すには魔導カートリッジが必要だけど、それくらいはもう経費として支払える。
もちろんトイレには紙ペーパーが必要だけど、これはルーデルもしくは宝箱からやすーーく買えるのでそれを購入して賄っているよ。
下水が整備されれば感染症伝染病を防ぐ効果があるから、意味があると思うね。1年目の冬に設置が始められてよかった。
そういうのも行いつつ、メイン防衛機能であるサクラの家の改装が終わりました!! もう木の小型砦だね。
2階建ての家屋で広間は50畳くらいある。それに加えて私の家としての機能、つまりキッチンダイニング寝室書斎付き。
2階はケンタウロスのケンさん一家でも階段で上がれるようになっていて、一種の防衛装置。狭い窓が2階の広間を囲んでいて、壁に隠れながら射撃や投石ができるようになってる。武器庫としての機能もあるよ。
2階から屋上は登れるし、一応人が立てる程度の傾斜になっていて、凸凹の壁が弓兵を屋から守れる、そして壁に隠れながらの射撃ができるようになってるよ。
ま、弓兵訓練してないけどね……。ケンさん達が【強弓】で狙うからあって損はない。
ここまで固めたんだ、ゴブリンの襲撃程度は耐えられる!!
そうだ、服を仕立ててルーデルでの活動をやりしやすくしましょう。こっちのほうが人材獲れるっちゃあとれるし。テリヤキ国はマイスター制度だから引き抜くのが大変。
ルーデルは自由都市国家だからね。移動したければいつでもできる。
前の公約通り、魔導染色機を購入して設置。これで羊毛や絹でもあれば最高品質のお洋服が仕立てられますねー。
とりあえずは綿のお洋服をあつらえたよ。正装のワンピ1着と、楽ちんなレギンスにカットソーのコンビ。そしてちょっと太めのベルト、これを巻き付けて体のボリューミー差を引き立たせる作戦。
護衛のハルキ君には1890年代のアメリカの正装っぽい服。メイドのエルたんにはなんちゃってじゃなくてしっかりとしたメイド服とお上品なワンピ。立場としては、声を奪われたハーフエルフのメイド長だからね。お洋服とはいっても、ルーデルで使う〈武器〉だからねえ……。
冬はやることがないので領民みんなで身体トレーニングと木槍の訓練をしていたんだけれど、最近その効果が表れるようになってきていて。
みんな動きはキレるし槍の扱いはいい感じだわー。
防具として硬くしめた布鎧を支給。まあ、ないよりはまし。
私が指揮をするとみんなが上手く反応してくれるのでとっても嬉しいです。これが女性の魅力ってやつ? ばんざいばんざーい、しっぽぽよよんぽん!
「大分様になったよね。これなら雪解け後にゴブリンに逆侵攻しても大丈夫じゃない?」
「数がちょっとな。ケンさんに偵察してもらっているんだが、どうにも50匹以上のゴブリンがあの洞窟を拠点に生活しているらしい」
「そんなにいるのー!? ご飯とかどうやってるんだろう、農業するゴブリンとか考えられないんだけど」
「人間の集落を支配しているんだろう、人間と分かるのは以前の開拓地で奴隷だった人たちが全員人間だったからな」
「山賊してるってこと?」
「まあそうだな。50匹のゴブリンじゃ2~3の農村を支配できるだろう。市長、ゴブリンってのは都市相手じゃあ弱いが農村相手じゃあ強いんだ」
「ふーん……。集落はこの際おいておいて、50匹の脅威をどう対処するかだよね」
「
「おうおう強気じゃんハルキ君。そんなに〈レベル〉が上がったのかい?」
「ええまあ。現在スキル全振りして【参謀III】です。とにかくですね、削れば戦力を
「どうやってよん」
「遠距離組で襲撃を何度もしましょう。そうすれば第1段階として戦力そのものを削れます」
「第1段階ね、それでそれで」
「削りに
「逆侵攻、ってわけね。第2段階はうまくできるの?強化はしたけど、うちまだ木の壁だお?」
「【強弓使い】もちのケンタウロス4体と【弓術III】な僕、そして固定砲台として魔道銃をハンタさんが使って、6人で〈サクラの小型砦〉の屋上から牽制し、木の壁が破られたら私が【弓術III】から【杖使いIII】に振り直して、ケンさん一家とともに突っ込みをかけます。ケンタウロスは人馬一体の重騎兵と同様です、ゴブリンじゃ相手にできないと思いますよ」
「うちに居る〈兵士兼労働者〉を兵士として完全に扱うわけですなぁ。戦術参謀はハルキが一番だぜぇ!」
「住民にクロスボウとか持たせられないっすかね。総合武器屋でもある鍛冶屋のカジコがいる今なら作れそうっすけど。宝箱から買ってもいいと思うっす」
「簡易なクロスボウなら木材だけで作るけど、強度の高いクロスボウを作るなら金属が必要になるわよ」
「んーお金は住居設備に使っちゃった。鋼鉄生み出せればなあ……。金属か武器購入したいから、どちらにせよあと1回ルーデル行きたいところだねえ……」
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