噓の種類2-3
「調子はどう?」
その質問にメアリは、「元気だよ!」とはっきりした口調で答える。
目の前で見れば、その調子の良さは間違いなさそうだ。
薄暗い中でも髪に
肌も水の含みとは別に
それよりも彼女の“水を得た魚”のような表情の明るさと、気持ちよさそうに
やはり人魚は水と共にあるのが似合うのだろう。
私はメアリに手で
「
そう相棒に声をかけつつ、ホースからの放水を止めてもらう。
プールは満水というわけではないが、メアリが簡単に身を乗り出せるだけの水位はある。これなら彼女がプールと
『では、給水作業に入ります』
「よろしくね」
レイヴンは放水側のホースを巻き取るように収納する。
巻き取られるホースは球体少し上の空間にある、
「その、出てくるところ、触ろうとすると
プールサイドに顔をのせながら不満そうに顔を
昼間よりも表情の変化が早く細やかになったように見える。
それだけ元気になった証拠だろう。
「その中に手を入れるのは危ないから。やめてね」
その言葉にメアリは“むー”と言いながら仰向けに寝転んだ。
その逆さ向きで見るメアリの不満顔は少女のような可愛げがあり、そして何よりも
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます