第170話 軟禁中

今回は王様のお言葉が響くのを窓から聞いてた。

まぁ、ありきたりな、祝!建国ン年と、国民達に祭りを楽しめ的な。

集まった皆さんの歓声と、花火かな?の音で建国祭は始まった。

一人で祭りの店、あちこちのぞいて歩くの、嫌いじゃないんだけどなー

「エーちゃん」

「いけません」

…まだ何も言ってないじゃん。

「誰かと交代でお祭り、行ってきたら?」

「いいえ、行きません」

超真面目。

「ナニか買って来てくれないかなぁと思ってさぁ」

カウチの上でごろんと寝返る。

「行きませんよ。それに差し入れなら…」

うん、まぁ、ナントかバンゴーが買ってきてくれそうだけど。

あーあー、テトリスでもしてよっか。

いや、本棚に何冊かあったよな。初期からサンプルで入ってるのと、落としたのとが少しだけ。歳で目が辛いから、電子書籍はあんまり持ってない。

SFの『レンズシリーズ』一部。

ラノベの『聖女の神力はチョー強力っ!』『振り向かないで王子様』

『ガリバー旅行記』があって、なぜか『我輩は猫である』とかも。

さて、どれで暇を潰そう。

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