第164話 子供達は暇です

風のこない、中庭の日向はまだ十分暖かい。

一応、膝掛けして昼寝。

「おばちゃーん!」

腹へどーん。

大人達は祭りの仕度に忙しく、子供はあまり手を掛けてもらってない。

そういや、セヴリップの遊んで攻撃が始まったのって、春の祭り前ぐらいからだったなー

「遊んで?」

うっ、かわいいよ、子犬ですか?嫌だなんて言えないよ!

「何しようか?トランプ?」

「トランプじゃないことー」

「縄跳び?」

「縄跳びじゃないことー」

…これは暗にナニか新しい遊びを要求されてるのか?

体を起こして、立ち上がる。両手を差し出して。

「じゃ、掴まって」

「はい」

「靴脱いで、足に乗って」

「はい…?」

その場で足踏み。不思議そうな顔をしたとこで。

「では。ハイ、どこ行くの?どこ行くの?」

ちょっと節を付けて、くるくる回る。

ぱぁっと、顔が輝く。大人が遊んでくれるの、嬉しいんだろうね。

「さて、どこ行くの?どこ行くの?」

カニ歩きで横移動。も一度くるくる。きゃーっと歓声。




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