第105話 スケボー投入

片足乗っけて、地面を蹴る。ゴーッと音を立てて、滑っていく。

少し離れたとこで後ろを踏み、先端が浮いたとこでターン。びびった…出来たぁ。

一蹴りして、元の位置へ。

「ま、こんだけの乗り物だけど」

「はぁ…」

やはりというか、反応は鈍い。

「自転車より小回りきくし、競技に出るほど乗れる人は速いよ」

「競技なんてあるんですか?」

お、食い付いた。

「あるよ」

スラロームやらの話をする。

「そういう競技は自転車でもある。でも、自転車と違って、持って移動も出来るから」

「だから何だってんだよ」

いつの間にかゴーネストが近くまで戻って来てる。

「だから何だって?そりゃ、カッコいいからさ」

「カッコいい?」

「そうだよ。板にチームのマークとか描いてさ」

チームとマークは説明した。こいつには機動力云々の話より、カッコいいの方が入りやすいでしょ。

とりあえず練習で使ってと、片足を乗せてたボードを跳ね上げ、掴んで隊長さんへ渡す。

バンゴーから箱入りの残りを渡して、引き上げた。


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