第16話 二階へ

軟禁部屋の真ん前が階段。下へ向かう。兵士の方がおたおたしながら付いてくる。

二階はまず右手方向へ行ってみる。

最初のドア。

ぎょっとした人達と目が合う。事務室…かな?

「失礼しました」

そっとドアを閉める。部屋の広さは三階と変わらない感じ。

次のドアからは、少しだけ開けて覗かせてもらう。仕事中断させるのもね。部屋はそれぞれ総務とか、経理とかなのかな。端の部屋は仮眠用だそうな。

では、反対側へ。

ん?兵士の詰所?付いてきた彼に聞いてみる。

「詰所は一階で、ここは休憩室というか着替えや、装備品の置き場でもあります」

ふーん、ロッカールームっぽいね。

階段から近いのは初動を早くするためだろう。

その隣が食堂。二部屋ぶち抜きな広さ。城勤めの職員用だろうか?

「エーちゃんもここでお昼とか食べてるの?」

「はい」

「ここで一緒に食べたいわ」

そんな困ることでもないでしょうよ。

じゃがバタはもういいっての。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る