第20話 改良版

二人とも優秀ー、ハートが飛びそう。

二号車がやってきたんだが、これがもうママチャリへ進化。まだカゴがないけれど。

ブレーキもちょろっと説明しただけなのに、きっちり出来てる。

ブレーキ無しは怖かったんだよ、エンジンがデブだから。過積載で、ちょっと早く走ると止まらない。しかもベアリングないから、無理にこぐのを止めると壊れる。

サイズの揃った金属球が、ベアリング作るのには必要だけど、社会全体の技術レベルがある程度高くないと作れない。ペダルは横棒に竹被せてあるだけだしね。

「俺達が生きてる間に、ベアリング欲しいです!」

どんな物か話したら、興味深げに聞いてそう言った。

サイズが揃うというのが難しい、というのがすぐ理解できる辺り、地頭はいい。有ったら何が作れるか、いっぱい浮かんだんだろう。

最初の試作版を引き取って、手を加えて来てくれるって。

「じゃエーちゃん、乗るの、練習しようか?」

「え?」

え?じゃないよ?一緒に乗って付いてくるんだよ?

「さぁ乗った乗った」

「ええぇ!?」

さぁさぁ!

「ええええー!?」

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