第18話 出来たー

テルトとナントが自転車を持ってきた。

フレームは竹…ですか?

金属パイプが無理だったとみえる。試作品だし、仕方ない。

庭に面した直線の廊下で試乗。

ピストのようにブレーキがない。代わりにこぐのを止めて止まる。

の前に、足がとどかん、てか跨げない。足がとどかんのはともかく、跨げないと乗れない。

んー、そこの花壇に上ってみるか。

「よっこらしょっと」

おお、尻の座りは割りといい。

街で竹細工は見かけたが、ハンドルもそういうとこで曲げてもらったのかな。見事にハンドル。グリップには薄いゴムが巻いてある。

素材は結構あるようだ。

乗ったまま、ハンドルを左右に揺さぶってみる。ガタつきもない。

しかし竹かぁ。何かの拍子に割けたりする可能性を考えると、安全ではない。早いとこ別の素材で加工するよう頼んどこうっと。


さて、こぎ出しは。やや重いが悪くない。ブレーキ付いて無いんだから、スピード出ても怖いし。

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