現代という文脈と異界と説話の文脈~昨今の流行異世界沿えパンク仕立て

前置き

1 最初の前置き

最初に断っておくと、私は「異界」が好きなのであって、「異世界」は特段手放しに大好きというわけではないし、だからといって嫌いではない。


なので、是非を問うつもりはない。ミリもマイクロもない。

それっぽい書き方してたとしても、是非を問うてるわけではない。

not批判・非難、yes研究。是非は結果論である以上、現在進行形の同時代における研究で出すべきではない。


というか、「現状それなりにこの系統の作品が受け入れられる下地が物語類型からするとこうで、だから人間の普遍的意識としてそれなりに受け入れやすいんじゃないかな(わくわく)」と思ったからそれを書きたいだけなので、是非も何もない。文学研究的には発展と受容とその背景という視点になるのかな。

まあ、パンク仕立てなので、不良ぶってるわけですね。


ぶっちゃけ、他人の意見はどうでもいいが、だからって取った鬼の首として使われるのは非常にしゃくである。

作った料理を勝手に武器に使われて不機嫌にならぬ者などいるかね(反語)

……まあ犬の飯レベルかもしらんが。


であれば、私なりのスタンスを明確にしておくべきであるわけで、きっぱりと言い切ろう。


私は異世界モノの是非を問う気はないし、だからって否定も肯定もしない。

ただあるならばあるで受け入れるし、もし好みに合致する作品であれば、称賛する派である。


なので、斬ったとしても解剖のための切開のつもりなのである。刀ではなくメス。

流行はやりに乗るの乗らんのて、今に始まった話じゃなし……(cf.江戸期黄表紙きびょうし合巻ごうかんで乱立する敵討物かたきうちもの御家騒動物おいえそうどうもの

忠臣蔵ちゅうしんぐらネタなんて何度使われたことか。

誰だったかな、敵討物かたきうちもの辺りで「内股膏薬うちまたごうやく」とか言いながら前置きで皮肉った戯作者げさくしゃは。

※2022/4/8追記

 内股膏薬うちまたごうやくの件、式亭しきてい三馬さんばの『親讐胯膏薬おやのかたきうちまたごうやく』の前書きでした。スッキリした。


……余談として、私は純文学というレッテルや純文学至上主義の風潮が嫌い(個人内で完結してれば可、押しつけイヤゼッタイ抗戦)で、近現代文学にはやる気なし(というか、なんか出ない)だった、作者掘り下げよりかは類型比較が好きな、文学史を思えばこそ、ラノベもアニメも、勿論もちろんボブ・ディランも文学として認知するタイプの日文科卒である。

…………上古〜近世の文学研究のライトな本増えないかなあ。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る