応援コメント

4 そのほかの狐」への応援コメント

  • コメント失礼します。
    葛の葉や玉藻の前といい、狐(女性)の異類婚姻譚は何故か印象深い気がします。お話の数は蛇女房の方が多いらしいけど。


    >狐は人に破滅をもたらすのではなく、人の傍らで暮らす、時として超常的である存在として

    前回のコメントで、玉藻前はスケールの大きい悪事をやった印象が強いと書きましたが、
    そういえば『狐という獣のイメージ』でも名前を挙げていらした『狐の日本史』では「たまものさうし」では作中で、玉藻前は誰ひとり殺していないと書いてあったな・・・と。

    つくづく、狐って不思議な存在だなと思いました。(小並感)
    自分でも狐や狸が出る作品を書いてみたけど、こうして、他の方が書いた作品を読むと知識が浅いまま書いてしまっているなと思うことがままあります。

    狐を扱った作品と言うと、色んなものを見かけますが、
    カクヨムでは『狐の尻尾は黄金色』という中編小説や、商業漫画の方では志怪小説の捜神記を元にした『千年狐 〜干宝「捜神記」より〜』という作品が個人的なツボでした。

    作者からの返信

    コメント、ありがとうございます!

    私も当初は漠然と「説話って狐多いな〜」だったんですけど、ふと
    「昔話だと、狐といえば狸みたいな関係性だけど、説話だと狸出てこなくね? というかメインに据えようとしてる古今著聞集ぐらいでしか見かけてなくね?」
    と思って、これの原型を卒論の一部にしたんですよねえ、懐かしい。
    その諮問の時だったかに「狐って本当はめちゃくちゃ警戒心強くて、なかなか見れないはずなんだよね」みたいな事を担当教授が言ってた記憶もあります。
    だからこそ、瑞兆扱い的な側面もあったのかもしれません。

    あと、やっぱり中村先生の『狸とその世界』だったとは思うんですけど、
    「神使と家畜は対応していた(そして猫は家畜にしてはやや外れた位置にいたから、そこと対応する狸が混沌と化した)」
    という話がありまして、それで行くと、狐は犬と対応するんですが、実際には犬と対応し得るのは狐だけでなく、狼もそうなるはずなんです。
    狐と狼であれば、断然狼の方が危険とすると、自然と狐の方が親しみやすい「神の犬」だったのかもしれないです。

    ……とはいえ、あくまで全体を俯瞰してみた結果が「こんな感じ」なわけであって、大陸由来の妲己とか褒姒みたいな、「本性が化け狐とされた悪女たち」というのはどうにもインパクトが大きく、同時に物語におけるその悪辣さを納得させる装置であると思われます。
    そしてそれが引用されればされるほど、共通認識・観念としての固定化、ミームの増強みたいなものが発生し得るので、物語上では共通認識固まってる方が使いやすいかと思います(「テンプレ?テンプレはうまく利用してなんぼだよ!」の口です)
    あくまで、ここで書いてるのは物語研究としての現実的なイメージの変遷の話を、オタク特有の早口で披露してるだけなので、あえて茨の道を行く必要もないと思いますので、うまくバランス取っていけるといいかと思います。