修正部の無感情推理Ⅱ

自己紹介・進路調査票 エピローグ 清水唱編

〈自己紹介カード〉

名前：清水唱　　生年月日：二〇二五年：七月七日　　血液型：O型

好きな教科：英語　　　苦手な教科：国語

苦手な教科の理由：英語が得意だから

長所：分からない　　　短所：分からない　　　部活動：Problem child Corrected

PR：英検特級合格　

〈進路調査票〉

自分の長所を書きなさい：何でもできる

自分の短所を書きなさい：常識がないと言われたこと

将来、どういう大人になりたいですか：普通の大人

将来なりたいもの、夢をを三つ書きなさい

第一志望：英会話教師

第二志望：高校英語教師

第三志望：お嫁になる

第一志望と第二志望のみ、希望する理由をかきなさい。

第一志望：英語が得意だから。

第二志望：京子がなっているから、私も慣れると思ったから。

担任から：清水さん、真面目に書きましょう。

　　　　　あと、この用紙は高橋先生に渡しますね。

生徒からの追記：京子の反応が楽しみね。

　　　進路調査はこれで終了です。お疲れさまでした。

〈エピローグ〉

彼はすやすやと眠りについていた。

最近、自分の感情が分からない。

彼が詩織と話しているときや友達の女の子と話しているのを見ていると胸がチクチクする。これは恋のだと言うのは最近知った。

彼の寝顔は幼い子供のような寝顔だった。

そんな彼が寝ているベットに私も横になって並んだ。

顔がとても近い。

私は恥ずかしくなった。

それにあの時助けてくれた彼の姿はかっこよかった。

今もあの姿が頭から離れない。

鼓動が速くなる。

もうすぐ彼の誕生日。

と言ってもまだまだ先だ。

それに彼の誕生日の前に、詩穂や仁、拓斗に陽那花たちの修学旅行がある。

それにテストもある。

彼は余裕だろう。私もだが。

この学校は楽しい。それは彼がいるからそう思えるのかもしれない。私は彼のせいでおかしくなった。

それより、彼は誕生日に何が欲しいのだろうか。

遠回しに聞いてみたが、欲しいものはないとか言っていた。

欲なしの彼もいいけど、少しは私の気持ちに気づいてい欲しい。

本当に鈍感だ。

でも、私がこの気持ちを伝えたところで、彼は理解できないだろう。感情がない彼には。

「春樹‥‥‥」

彼の名前を呼んだ。

今思うと少し恥ずかしい気がする。

でも、この呼び方が一番呼びやすいのに、どうしよう。

急に呼び方を変えたら、不審がられるだろうから、いつも通りで大丈夫だろう。

大丈夫、大丈夫なはず。

なんか、いろいろと考えこんでいるうちに眠たくなってきた。

時刻は三時二分。虫の声がかすかに聞こえるこの時期。

この町は、怯えさせていた事件は解決して、平和に戻った。

私たちの非日常は、これからも続きそうな予感の風が、カーテンを揺らす。