銀閣寺
室町時代の八代将軍足利義政によって建てられた。祖父で或る、足利義満の金閣寺にあやかりたいという想いがるといわれているらしい。(つまりは、おじいちゃんに憧れる孫のようなものかしら?)
その時代に起きた、深刻な財政難に関わらず、建設に踏み切った理由を沢山の学者が考える。(ちなみに僕は、銀閣寺というのに、銀でないことに僕は驚いたことが或る。きっと大昔は、銀色なのでは、と思ったのだが、それは違うらしい。主人がそう言っていた。)政治の世界から逃げ、風流な生活をして余生を隠居したかったのでは?という説もあるらしい。エトセトラ…猫には、政治が分からぬ。
「ねえ、池が或るよ。」
「覗きこむと、危ないよ。」
「ええ、気をつけるわよ。」
「十分に気をつけるに越したことはない。水は、猫にとって危険なものだ。」
「もしかして、『吾輩は猫である』のモデルになった、吾輩さんのことをいっているのかしら?」
「まあ、そうだね」
「それより、わたしは、蛙が飛び込む俳句を思い出したわ。」
「お馬鹿なことを言うなよ、それは、ここではないんだよ!」
「知ってるわよ、失敬ね。」
少し口論をしてしまった、どうも淑女の扱いは難しい。
「ふと想ったの、金閣寺ではないのよね?」
「あっ…。」
僕は、はっとした、…もしかしたら、そうかもしれないと思った。
「そそっかしいわね、まあ、ここにはいないようだし、金閣寺へ行くわよ。」
「へえ。」
僕は、しょぼしょぼとクリスティの後をついて歩くことにした。
(ご主人をみつけたら、えいえいと、説教をしなくてはなと沸々と思いをめぐらしていた。)
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