感想文100本ノック30.孤高の陽キャの顔を誰も知らない/丑寅 龍巳

タイトル 孤高の陽キャの顔を誰も知らない(完結・1万字)

作者 丑寅 龍巳

https://kakuyomu.jp/works/1177354054894666019

中辛


あらすじ

特別棟2F多目的室。ここで、『テーブルゲーム部兼相談分室』をやっている大宮、川越、朝霞の3人。そこへ、相談者1年の浦和がやってきた。「友達が出来ない」事が悩みだという。ゲーム部顧問の久喜先生に相談したところこちらに回されたということだ。大宮、川越はいかにして浦和の悩みを解決するのか? 青春部活ストーリー。


感想

「相談室」「斜に構えた男主人公」「地名を基にした人名(埼玉)」「男1人に女2人(美人、クール、陽キャラ)」 それなんて俺ガイル? といった設定。

「助っ人部」「お助け部」「相談部」といった部活設定は多い。(そして実際、高校ではあまり見かけないマイナー部である)

しかしあえて言おう。「王道は、定番だからこそ王道なのである」と。

私とてあえて王道でラノベっぽいのにしようと意気込んで。「魔王」「異世界転生」「奴隷」「政治」物を書くこともある。世界観にある程度共通理解があり、そのための説明が不要なもの。というのも、「ライト」ノベルとしては正しいのである。

そう、「ライト」なのであるのだから、原点に立ち返って軽く読める話というのは良い。

また、名前つけの設定であるが、一つの路線からとっているとすれば、駅の近さで人間関係の近さを表しているなどの設定があれば尚面白いと思う。

その点で言うと、主要駅である「大宮」君がボッチであるという点は意外性なのだろうか。


「友達が出来ない」という1年生女子の悩み、その悩みの本質について上手に考えてあると思う。ただひたすらに友達が欲しいのではなく、「イケてる」自分を演出したい。という願望。実際高校生女子にもなってその「イケてる」付き合いをしたいと思う事がどのくらいのリアリティを持った話なのかという点については正直分からないところではある。

同じ髪型、横一列に並ぶ姿。何をするにも一緒じゃなきゃ嫌。といったグループ心理。

自分が高校生だった頃も、そういうのから一歩引いて眺めていた為苦手ではあったが。日夜、上位グループに食い込みたいと努力している同級生もいたのかもしれない。

結局朝霞さんが未登場だったのが少し残念である。

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