ラブコメではなくて、農家の紹介モノとしてみた場合の評価です。
なお、全体で130話程度読んだ時点でのものです
色々と突っ込みたいところ(週二回の直売なので、それ以外の日に収穫したものはどうするのか・・・・・・キュウリなんかは生長早いですからね)などはありますけど、全般にとてもよくまとめられています。
田舎の農家とのことですが、都市部の設定の方が少量多品目生産という視点では合っている気がします。もちろん田舎で成立しないと言うことではありませんが、自宅で直売をしているという設定だと少々厳しいかと。
とまあ、難癖みたいなことを書きましたけど、全体には農業をやった者でないとわからない記述が沢山あり、作者がかなりディープな関係者だとわかります。
小難しい農業の入門書を読むよりはこの小説の方が遙かにタメになります。
竹を砕くウッドチッパーなんて素人にはわかりませんよ(笑)
何せディーゼルエンジンの数百万円するものですから。
ちなみに、刈り払い機は肩掛けではなく、背負いの方が安全で楽です(笑)
スピードスプレーヤなんて記述があればマニアック度が上がったのでしょうけど(笑:しつこくてごめんなさい)
このような農業関連の作品が出てきたことを素直に評価します。
これからも活躍を期待しております。
珍しいテーマの農業に関する物語ですが、そんな専門的な話が続くわけではなく、自然と話の中で溶け込んでちらっと出てくる程度で、それを負担に思うことなく読むことができます。
個人的な感想としては、農業よりもラブコメ(シモネタを含む)とギャグの割合がずっと大きいように感じました。
むしろこの作品の一番のポイントは、やはりキャラ同士のやり取りにあります。
特に会話でのノリツッコミや、単語や表現の仕方などがすごくテンポよく構成されていますので、スラスラと読み進めることができます。
ざっくり言うと、人物間の関係や背景とかをあまり気にしなくても、その一話ごとに切り離して読んでいても面白く読めるようになっているのが、この作品の最大の魅力だと思います。
ただ話の流れに身を任せて、ずっとニヤニヤしながら読んでいけば、それだけで満足感を得られる、そういう物語です。