閑話 陽菜の視点 18禁的なツンデレ
ども!おてんと です。
今回は箸休めです。
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「すぴーすぴー」
「......。」
チュンチュン。ベランダから聞こえる雀の囀りが心地良い。
六時手前、目覚まし時計のアラーム音で起こされることなく、目を覚ました私の一日は難関から始まる。
「くるしい......」
とてもじゃないけど、私の隣には寝ているとは思えない寝息を立てる彼氏が居て、気持ちよさそうに眠っていた。
そんな彼は逞しい両腕で、私を捕らえて放さない上に、足まで使ってがっしりと私を抱き締めている。
いや、締め上げている。
「よいしょっと」
「んん〜」
そう。目を覚ました私の一日は、こうして毎回抱き着いてくる和馬を引き離すことから始まる。
抱き枕の気分ね。悪い気はしないけど、力加減してくれないから困るわ。
「あら?」
私が半ば強引に脱出したせいか、思わず起こしてしまったらしい。
和馬の息子を。
ほんと早起きなのよね(笑)。
私はそう思いながら、朝の支度をするため寝室を後にした。
「今日も良い天気ねぇ」
歯を磨きながら洗濯機を回し、身なりを整え、朝食を作って食卓に並べた後、私は和馬を起こしに寝室へ向かった。
彼は私が起こさないと遅刻ギリギリまで寝る人なのよね。
いや、私が彼を起こしたいから起こすのであって、そこに目覚まし時計が機能することはない。
彼が目を覚ました瞬間に、私の姿が彼の視界に入ってないと駄目なのよ。
そう思いながら私は、和馬――ではなく、起きている息子を表に出した。
彼の息子は昨晩のうちに何回も絶頂を迎えたというのに、元気を体現するかの如く反り返っている。
かっちかちのそれは本当に苦しそう。
ここは将来の妻としてヌかないと駄目よね!
「はむ」
「ふぉ」
私がソレを咥え込むと、彼はビクンと身を震わせた。
そうこうして私が夢中になって彼を絶頂させると、彼の息子はまるで日を見失った向日葵のように下を向いてしまった。
「はッ?! こんなことをしている場合じゃなかったわ!!」
私は寝室にある置き時計を見て、バッと身を起こした。時刻は私が彼のイチモツを咥えてから三十分ほど経った頃合いだ。
慌てた私は和馬を揺さぶり起こす。
「和馬! あんたいつまで寝てんのよ?! 遅刻するわよ!!」
「ふぇ? ひ、な?」
「もう! ちゃんと自分で起きれるくらいしっかりしなさいよ!」
「お、起こすって......いった、じゃん」
彼は眠たそうにしながら、私にそう訴えてきた。
だから私は言ってやった。
「甘えんじゃないわよ!」
三十分もフェラしてるのに、全然起きないあんたが悪いんだからね!!
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