祝1000PV特別回!! 千個のキャベツ地獄

 おはようございまーす!! 駄文多すぎの おてんと です。


 ので、どーぞどーぞ! 本編とは全く関係ない上に、若干ネタバレですが、さほど影響はありませんよ!!    ※60話から




 ふふ、朗報ですよ、朗報。


 なんと趣味で2020年3月25日から始めた “畑を耕し、そこに青春をばらまく” が現時点4月12日で1000PVを超えましたぁ。


 ありがとうございます!!  いやぁ、このご時世、一人でも多くの人に、できるだけ笑顔を届けたい一心でしたが、1000PVかぁ。


 まだまだって言われるかもしれませんが、初心者としては................おっといけない、本題に入らなければ。


 それではご笑納ください、1000PV記念回を!!!



―――――――――――――――――――


 「う、うぅ。ここは................どこだ?」

 「うぅ..............え、えーっとここどこ」

 「痛たた.........なによ急にぃ」

 「....あ、あれぇ」

 「.................なっ?! イベントの最中でしたのに!!」


 俺を最初に、葵さん、陽菜、桃花、千沙の順に目が覚める。


 俺たちは見渡すと全く知らない所に居た。


 「どうやらは俺たちは異世界転移しちゃったらしい......」

 「何言ってるの高橋君..........」

 「どう見ても、見渡す限りのじゃない」

 「ねぇねぇ。私以外、皆は農家で働いているけど、なんで私もなの?」

 「本当ですね。何か関係あるのでしょうか。......あと桃花さん訂正してください、日頃、私はひきこもっているので一切働いてませ――」

 「似合ってんぞ、桃花」


 俺たちがいるのは、陽菜の言う通り、見渡す限りキャベツ畑だ。しかもこの広さ、永遠に広がってるかもしれないと思えるほど広大な畑だ。


 おいおい、なんなんだよ。俺さっきまで家でテレビ視てくつろいでたのに。


 「あいたっ!」


 みんなが不安や文句をそれぞれ言ってる時、俺の頭に


 「なにこれ」

 「巻物?」

 「怪しいね」

 「兄さん、頭大丈夫ですか?」


 んだよ、ってーな。どうやら俺の頭に緑色の巻物が落ちてきたっぽい。なんかでかくて太いな。何書かれてるんだろ。


......というか千沙しか、俺のこと心配してくんなかったんだけど。寂しいんですけど。


 「なになに “キャベツを1000個収穫するまで帰れま天!” ?」

 「せ、1000個?!」

 「あっやしぃ」

 「は? ふざけてるんですか?」


 待って、そんなたくさん巻かれている巻物でそれしか書いてなかったの? 被害者として精神的にくるんですけど。


 「あ、またなんか降ってきた」

 「みんな避けてっ!!」

 「わわわわ」

 「ちょっ千沙さん遅いっ!!」

 「わ、私、50メートル走11秒です」


 そんなこと言ってる場合か!


 俺たちのいたところに、普段野菜なんかを収穫して、収納するコンテナはこが大量に落ちてきた。


 俺のすぐ後ろにいた千沙はギリギリ逃げれたと思ったが、降ってくるコンテナの一部が千沙の上に落ちてきそうになった。


 「あぶっ?!」

 「きゃっ!」


 俺は千沙を下にして上にかぶさり、守れるよう肉壁ならぬ、肉布団になった。


 あ~千沙の甘い匂いをクンカクンカ。これくらいいいよね。


 「いっっったぁ!!」

 「だ、大丈夫?!」

 「役に立ったわね、あんたの無駄な筋肉」

 「お兄さんと千沙さん、なんかその恰好、エッチだなぁ」

 「っ?! 離れてください兄さん!!」


 助けたのにこの始末。なんでだろう、千沙を助ける度に後悔しそうなんだけど。嗅いだのバレたかな。


 「うっわ、すごい量だなぁ」

 「これ本当に1000個収穫しなきゃいけないのかしら」

 「さ、さぁ?」

 「私、野菜を収穫したことないよ?」

 「私はコントローラーより重い物は持ったことないので嫌です」


 う、うーん。でも本当にこれ採らないと帰れないんだよね。どーしよ。


 でもなんでだろ、脳に直接訴えかけてくるこの痛みは。この企画をやれって言ってる。みんなもかな? 訊いてみよ。


 「な、なぁどうする? やる?」

 「やるわけないじゃない、部活の途中だったのよ?」

 「そうそう、私も陽菜と同じでパス」

 「う、うーん。どっちかというと家の方を手伝いなぁ」

 「兄さん、見損ないました。私を無理矢理働かせようだなんて」


 この症状は俺だけの模様。みんなやりたくないらしい。そりゃそうだろ。1000個だって? 馬鹿じゃないの? でもなぁ、やらないとずっと痛みが頭にくるんだよなぁ。


 「あっ見て桃花! スマホの電波普通にたってるわ!」

 「本当だ! 警察かな? 家族かな? とりあえず、家族おばあちゃんに遅くなりますって連絡しとこ」


 おい、企画者。そこは何とかしとけよ。たぶん、これだけ広い畑だから、遠くにいても効率的に連絡できるようしてるかもだけど。外部と自由に通信できたら監禁って言わねーよ。


 「あ、しかもトラックまでありますよ? 少なくとも徒歩は避けられます」

 「み、みんなスマホ......」

 「ね、姉さん?」

 「え、いや、なんでもない!! 運転は任せて! 頑張るよ!」


 おい、企画者。この企画がばがばじゃねーか。たぶん収穫を効率良くさせるために用意したかもしれないが、もう違う使い道として扱われてんぞ。


 はぁ、仕方ない。


 「あ、葵さん、家業は俺も全力で手伝うんで、なんとかコレをできませんか」

 「え、えーっと......うん、そうだね。怪しいけど、頑張ってみようかな」


 さすが女神。頼んだら、なんでもやってくれそうだからほんっと好き。結婚してください。子供は10人欲しいです。


 「な? この通りだ。陽菜も桃花も頼むよ。今度バドミントンの練習付き合うから」

 「......はぁ。仕方ないわね。約束忘れないでよ?」

 「私初めてだけど、優しくしてね? お兄さん」


 この二人も手伝ってくれそうだ。ありがとう。約束忘れないから。たぶん。


 あと桃花ちゃん、お前わざと言ってんだろ。息子にくるんでやめてくんない? 責任とらせるよ? ボロンってさ。


 問題は......


 「あ、あのう、千沙さんはどうでしょうか」

 「なんで敬語なんですか」

 「よろしけれ――――」

 「嫌ですよ? やるわけないじゃないですか」


 ですよねー。伊達に引きこもりしてない。そういえば、以前こいつ「太陽、まぶしっ。ぜませんかね?」とか俺に訊いてきたな。なかなか聞かないよ。なに太陽爆ぜるって。


 「さっきも言いましたよね? 私、コントロ――――」

 「何でも言うこときくから!!」

 「え、ほ、本当ですか?」

 「二言はない」

 「......。」


 なんか後ろでみんなが俺のこと睨んでる気がするんですけど。たしかに、極論「何でもします」って言えば、なんでもきいてくれるよね。便利な言葉だわぁ。


 「で、どうなんだ?」

 「......はぁ。手分けして1人あたり、200個。これだけの量ですから、まず1000個は余裕でしょう」


 やったぜ、手伝ってくれるらしい。しかし1人あたり、キャベツを200個かぁ。今は昼頃として、これ時間経ったら日が暮れるのかな。


 あ、そうだ。


 「おーい、俺たちやることにしたから、とりあえず、包丁か、鎌をよこせよー」


 ここにあるのはコンテナだけで、刃物がなければ効率良く収穫できない。俺は訴えかけるように空に大声で言う。そしたら、


 「あぶなっ!!」


 ところに鎌や包丁が落ちてきた。いや、場所考えよーぜ? もう少しで1人減ったよ?


 「じゃ、やりますか」

 「「「おー!」」」

 「......おー」


 若干1人乗り気じゃない。くそっ、“なんでも権”使ったのに。


 えーっと、じゃ、いつも通り。


 天気は晴れ。何月かわからないけど、気温的に春かな? とにかく仕事日よ――――


 「ちょっと和馬なにぼーっとしてるのよ! ちゃんと手伝いなさいよ!」


 .............省略するわ。




 俺たちは収穫を始めてから4時間が経つ。......進展はあまり良くない。


 まずトラックに乗るかわからんが、1人200個、コンテナ1つに6個しか入らないので、約34箱分収穫しなきゃいけない.............。


 「うわっ!! 陽菜、虫が出た! 私苦手だよ!!」

 「なによ、虫くらいで........」

 「じゃ、パス! えいっ!」

 「きゃああああ!!!」


 陽菜おまえもじゃねーか。っていうか桃花ちゃん遊ばないで? まだ君、10箱も採ってないよ?


 「あ、あれぇ。どこぉ私のガラケー」

 「..................。」


 ポンコツか。葵さん、前かがみになって収穫してたから、胸ポケットから落としてしまったのかな。


 「あ、葵さん、まだスマホ使ってな........」

 「う、うぅ」

 「じゃなくて、電話して鳴らしますから音を拾ってください」

 「さっき千沙に頼んだけど、音が聞こえない。........たぶん、三日前から充電してないから電池切れかな」

 「..................。」


 ポンコツぅ。なんで電池切れたやつ胸ポケットにしまってんの。三日も持たねーよ。


 「え、えーっと....てへっ」

 「..................。」


 くっそ、可愛いすぎんだろ!! 反省して、あとで結婚させろ!!


 「千沙は――――」

 「兄さん、私を疑うなんて心外です」

 「...............じゃ、なんでトラックに乗ってんの?」

 「? ですから、そもそも200個なんて収穫する体力ありませんから休んでるんですよ? できる子だなんて思われても困ります。」


 できない子じゃ困ります、こっちが。ねぇ、俺の“なんでも権”返して? お前に1番ハイリスクな頼みをしたんだけど。


 「ちょっとマジで終わるかわかんないぞ」


 当初の予定では、1人200個。俺も採ってるとき、ぽんぽんコンテナに入れて1箱6個のキャベツが入り、消費時間は1分もかからない。


 でもそれをトラックの荷台まで持ってくとなると、歩く時間も含めてかなり消費してしまう。距離が遠くなればなるほどな。


 それにこんな力作業を女性陣にやらせらんない。俺が運ばねば。


 「虫どこ行ったの?!」

 「陽菜の肩についてる! 気をつけて!!」

 「あんたのせいでしょうが!!」

 「あははははは」


 .......。


 「私のガラ――スマホぉ。どこなのぉ」


 ...............。


 「ふぁあ.....眠いですね。少し仮眠をとります。8時間したら起こしてください、兄さん」


 ............................。


 「あ、あはは。もう駄目――――」

 『ジリリリリリリリリリッ!!!』


 「うおっ! ..........お、俺の部屋?」


 よ、よかったぁ、夢かぁ。


―――――――――――――――――――


 どうでしたか?  ほくそ笑むか、鼻で笑ってくれたのならなによりです。


 では、これからもよろしくお願いします!


 みなさんに幸あれ!!

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