第299話 番外編 27
カメラをセットした安藤が押入れに戻っていく様子から始まっていた。
そして誰もいなくなった部屋に秋田が恐ろしい形相で入ってきた。
そして不良グループが入ってきた。
秋田がお金を渡した後、押入れにいる旭たちに不良グループが気付き乱闘になった。
「ここから! よく見ててよ!」
秋田は旭と凜に言った。
不良グループが逃げた後、秋田の体から黒いモヤのような物が出てきた。
黒いモヤが秋田の体から離れると、秋田の顔は元に戻った。
黒いモヤは、だんだんと人の形のようになっていった。
そしてそれは秋田の横に立った。
濡れたような長い髪を垂らして首をうなだれた、恐ろしい顔をした女の霊だった。
「キャー! 何コレー!」
凜は叫んだ。
「多分…、秋田が肝試しに行かされた時、ここでこの霊に取り憑かれたんだろうね。だから顔つきも変わってたんだ。」
「うん、俺、肝試し以降の事、ほとんど覚えてないし、完全に乗っ取られてたんだと思う。」
秋田は顔面蒼白になった。
「だけど、ここからなんだ! よく見てて!」
秋田が怯えながら言った。
女の霊は、四人の周りをゆっくり回って、一人ひとり顔を覗き込んでいた。
「ひぃぃぃーーーーー!」
凜はのけぞった。
旭もこの異様な光景に、さすがに鳥肌を立てた。
そして霊は、類の横にベッタリくっついて類の背中におぶさった。
「ぎゃぁぁぁぁぁーーーーーーーーー!」
三人は叫び声をあげた。
「類…、やばいんじゃないの?」
三人は顔を見合わせた。
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