第297話 番外編 25


「で、旭ちゃんが飼ってる犬より安藤先生は下だったんですね…?」


ノエルは込み上げてくる笑いを我慢していた。


「クッソー。この俺がっ! 近所でも眉目秀麗で通っているこの俺がぁぁぁー!」


安藤は完全崩壊していた。


「でも、最近は毎日電話してるんでしょ?」


「ま、まあな…。しかもビデオ通話だ! お互いの顔を見つめながらのなっ!」


安藤は髪をかきあげフッっと笑った。


「でも、電話の内容は、旭ちゃんの学校の課題の答えを教えてるんでしたよ…ね? もしかして…いいように使われてる…とか…。」


「それを言うなぁぁぁーーーー! 旭が物理と化学が致命的だから救いの手を差しのべているだけだぁぁぁーーーーー! いいように使われてるんじゃないぃぃぃーーー! 俺は天使なんだぁぁぁぁーーーー!」


「まあ、それもある意味頼りにされているということでは?」


ノエルはお茶を飲みながら仏のように安藤に諭した。

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