第295話 番外編 23


「何なんだオメェら! ずっと見てたのかぁ? どうなるかわかってんだろな、オラァ。」


4人グループは旭たちを睨みつけた。



旭は4人グループに体当たりした。


「みんな! 逃げるよ!」


不良たちがもたついた隙に逃げようと試みた。


「秋田! 一緒に逃げるよ!」


旭は秋田の腕をひっぱった。


その時、グループの一人が旭に殴りかかった。


旭は目を瞑った。


「いってぇ………。」


とっさに安藤が旭をかばって覆い被っていた。


安藤は男の拳はまともにくらった。


「運転手さん!」


凜は叫んだ。


そして、凜の顔つきが変わった。


「オメェラ、運転手さんボコって、どうなるかわかってんだろうな! ああああーーーー!」


凜はあれよあれよという真に4人グループをボッコボコにしていった。


それはもう無慈悲なくらいにボコボコにした。


旭も安藤も目が点になった。


類はショックでまた失神しそうになっていた。


「…ざけんじゃねぇーぞ!」


凜は目をむき出しにして、男の上に馬乗りになって髪をむしり上げて叫んでいた。


「…ゆ…許してください…。」


男達は涙目で凜に懇願した。


「キサマら、西高だろ? 栗原知らねーわけねーだろ。」


「えっ! 栗原さん! もしかして…。」


「兄貴だよ!」


「ぎやぁぁぁーーーー! ごめんなさいごめんなさいごめんなさいぃーーーーーーーー!」


4人グループはものすごい勢いで走り去っていった。


「あー、もうほんと、失礼しちゃう! 運転手さん、大丈夫ですかぁ?」


凜はいつもの360度超絶スマイルで安藤の方に振り向いた。


「お、おう…。」


みんな目が点になったままだった。



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