第215話 トラクター王国の話 前世の恋よ再び2


その息子は代々名門の貴族の息子で、親の権力を笠に着て思うがままにやりたい放題の日々を送っていた。


息子はその評判の娘を見てやろうと、ある日召使を従えて、娘の住む村までやってきた。娘の家はすぐにわかった。


娘の家の前に行くと、娘は庭でオイル交換をしていた。


貴族の息子は、娘を見て息を呑んだ。



 こんな美しいトラクターは見たことが無い…。



貴族の息子は娘の前に歩み出た。


「美しい娘さん、どうか私と結婚して下さい!」


貴族の息子は前輪で持った薔薇を一輪差し出して言った。


娘は突然の事に驚いた。深呼吸をして、ゆっくり言った。

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