第213話


車は市街地を抜け、高速道路に入っていった。


安藤の野郎! いったいノエルとどこまで行く気だったんだ!


考えるだけでも腹が立つ。


今日はやっぱり思い切って来てよかった。


横を見るとノエルがいる。


ストローでキャラメルラテを飲んでいる。


ストローを加えた姿もかわいいな。


じっと見ていると視線を感じたのかこっちを見た。


目が合って、顔を赤くして前に向き直った。


やっぱ可愛いなぁ…。


俺は窓の外を見たまま、そっとノエルの手を握った。


ノエルの手が少し震えていた。


きっと顔も赤くなってるのかな。


俺は外を眺めたまま想像していた。


「あ! ここにもトラクター王国がある!」


旭が叫んだ。


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