第208話


「何でおまえがいるの? ってか、君たち何なんだよ?」


安藤が驚いた顔をして言った。


土曜の10時前、俺と類と旭はノエルの家の前にいた。何も知らない安藤はノンキにノエルの家の前へ車を停めた。


ふふふ、安藤よ! キサマとノエルを二人きりでデートなどさせるものか!


類に今日の事を話すと、おもしれ~! 絶対俺も連れてけ! と快諾。


旭には、何か旨い物が食えるらしいぜ! と言うと、私を連れて行かねば毎晩夢枕に立ってお前を呪う! と、これまた快諾。


明日の日曜に、二人は俺の課題を手伝ってくれる事になった。


あー、友達って、ほんとありがたい!


「ノエルが問題集を買いに行くって言ってたから、ちょうど俺たちも問題集買おうかって思ってた時だったし、じゃ、一緒に行こうかって事になったんだ。よろしくな、安藤先生!」


「何で俺がおまえらまで連れて行かなきゃいけないんだ!」


安藤が嫌そうな顔をして吐き捨てるように言った時、門が開いてノエルが出てきた。


「あれ? 乃海君!」


ノエルの顔がパーっと明るくなった。

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