第202話


来世の約束をした…。



という事は、おばあちゃんと和夫さんみたいに、悲しい別れがあって結ばれなかった…とか?


そうなのかな…?


次生まれ変わる時は必ず一緒になろう…。


私たちは前世でそう思ったの?




「ノエルちゃん! 上の空だよ! ちゃんと集中して!」


安藤先生が問題集をペンで叩きながら私に言った。


「すみません…。」


私は我に帰って解きかけの問題に集中した。


「あいつと…まだ連絡取り合ったりしてるの…?」


「え?」


「あいつだよ。この間ここに忍び込んできた岩崎とかいうヤツ!」


「乃海君ですか? 忍び込んでなんかしてないですよ。」


「あの男はノエルちゃんとは合わない。連絡取ったり会ったりするのは止めた方がいい。」


「何でですか?」


安藤先生は呆れたように溜息をついた。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る