第163話 トラクター王国の話3


「お父様!おやめください! 私が全て悪いのです。罪は私が償います。だからあの兵士を助けてください。」


王様は大きな溜息を一つつきました。


「そうか。おまえが罪を償うというのなら、あの兵士の命は助けてやろう。」


「お父様!ありがとうございます!ありがとうございます!」


姫は涙ながらに王に感謝しました。


「姫よ、おまえは帝国に行き、帝国の王子に嫁ぐのだ。」


王は鋭い目で娘に言いました。


姫は自分に降りかかるであろう恐怖に震えたが、兵士を助けるためにその申し出を受け入れました。


「お父様!」


「なんじゃ、姫よ。」


「私は喜んで帝国に嫁いで行きましょう。しかし、最後に一つだけお願いがあります。」


「なんじゃ、申してみい。」


「最後にあの方に会わせてください。」


王はしばらく考えていましたが、姫の最後の望みを受け入れました。

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