第142話


喜んでくれるといいな。


そんな期待に胸を弾ませながらお城へ向かった。


お城に着いて、スマホで座標を確認した。


座標は城門の辺りを示している。


私はその近辺を注意深く探した。


本当に宝なんてあるのだろうか?


門の表には無かった。


裏手を回ってみた。


すると石垣のところに窪みがあるのに気付いた。


「あった!ほんとにあった!」


私はついに宝を探し当てた!


嬉しくて小躍りしそうだった。


宝の入っているプラスチックケースを開けてみると、そこには緑色のキレイな石が入っていた。


私の作ったキーホルダーも四葉が緑で、この石も緑色。


私自身、緑は好きな色なので、何か縁のような物を感じた。


「この石…なんだろう?宝石かな?」


家に帰ってゆっくり調べようと思い、とりあえずハンカチに包んでバッグの中にしまった。


ノートを取り出して日付や名前を書いた。


このキーホルダーを気に入ってもらえるといいなと思って、次の人へ短いメッセージを添えた。



― 8th Sep 2018 Noel Mizuhara

I made this clover key chain.

I hope you will like it.


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