第140話



私は祖母の為に摘んできた四葉のクローバーをレジンで固めてキーホルダーを作って祖母にプレゼントした。


祖母は「このキーホルダーは人を幸せにするキーホルダーだわ」と言って、とても喜んでくれた。


思いのほか四葉のクローバーを多く見つけることが出来たので、全てキーホルダーにした。


祖母の容態はそれから落ち着いて、療養用の病院に転院した。


その後その病院に入院したままもうすぐ一年になる。


私は四つ葉を見つけるたびにキーホルダーを作り続けた。


願掛けのような気持ちで毎月一つ、祖母に届けた。


キーホルダーは自分で言うのもなんだけど、かなりいい出来だと思った。


光にかざすとレジンがキラキラ光って、幸運を運んできそうな気になってくる。


私はふといいアイデアを思いついた。


この間、スマホを見ていて偶然面白そうなアプリを見つけた。


宝探しアプリだ。


  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る