第126話
祖母の部屋の飾り棚のきれいなレースの敷物の上に、それは大事に大事に置かれていた。
そのラジオは、木が飴色に輝いていてスイッチやダイヤルなんかもすごくレトロでかわいい。
ラジオの底の部分が少し傷ついているけど、ほぼ新品のようにいつも磨き上げてある。
私はこれを見るたびに、おばあちゃんにとってこのラジオは宝物なんだろうなと思っていた。
「ノエルー、お茶が入ったわー。」
祖母が私を呼んだ。
ダイニングに行くと、温かいお茶と和菓子が用意されてあった。
「嫌なことがあったらね、とりあえず落ち着いて、お茶でも飲んで甘い物を食べたらいいのよ。」
祖母は私をいたわるように微笑んだ。
祖母の言う通り、温かいお茶を飲んで甘いお菓子を食べると、少し心が落ち着いてきた。
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