第124話


「ごめんなさいって…。俺に謝ってもしょうがないでしょ? あー、めんどくせーな。なんで泣くの? 俺、君のこといじめた?俺に罪悪感抱かせたいわけ? 泣いて出来るようになるんだったらいくらでも泣けばいいけど、いくら泣いたって出来るようになるはずないだろ!」


安藤先生はキレ気味で言った。


泣いちゃいけないと思えば思うほど涙が止まらなくなった。


「もういい。勉強できる状態じゃないから帰る。」


安藤先生はさっさと帰り支度をして部屋を出て行った。


私は先生を追っかけて何度も謝った。


しかし先生は何も言わずに帰ってしまった。


門の前でしばらく動けなくなっていた私を庭の手入れをしていた祖母が見つけ様子を見に来た。


「おばあちゃん、どうしよう! 先生を怒らせちゃった…。」


私は祖母に抱きついて泣いた。

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