第115話


「ノエル、ここにいるの?大丈夫よ。出ていらっしゃい。」


そっとドアを開けると、祖母が優しく微笑んで立っていた。


「おばあちゃん…。」


私は祖母に抱きついて泣いた。


祖母は何も言わず私の髪を優しく撫でた。


そして祖母は私の手を引いて表へ連れて行き、自販機で暖かいココアを買ってくれた。


二人で椅子に座ってそれを飲むと、体が温かくなって心が落ち着いてきた。


「お父さんとお母さん、大丈夫かな? 私があんなことしちゃったから、恥かいて会場にいられなくなってないかな?」


私は泣きながら祖母に聞いた。

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