第88話 もう一つの人知れない恋の話7
澄子に和夫の未来を壊せるわけが無かった。
自分の家はどうなってもいいとまで思えた。
しかし、愛する和夫の将来はそういうわけにはいかない。
そうは絶対にさせないと思った。
澄子は正一と結婚することを選んだ。
訳を言えば和夫は絶対に自分の未来などどうなってもいいと言うに決まっている。
澄子は和夫に何も言わず二度と会わなかった。
理由はどうであれ、和夫にとって残酷な事をしてしまった。
和夫さん、私の事を恨んでください。
そして和夫さんを幸せにできる誰かと結婚して、笑顔でいてください。
澄子はただそう祈った。
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