第83話 もう一つの人知れない恋の話2
「ほら、あの方よ。」
澄子は小夜を大黒屋の工場に連れて行った。
窓から隠れるようにこっそりと中を見て和夫を見つけると小夜に教えた。
小夜が窓から見てみると、背の高い男の人が後ろ向きに立って大きな袋を運んでいた。
めくりあげたシャツの袖から逞しい腕が出ていた。
大きな袋を積み上げると、男は振り返った。
「和夫さんっておっしゃるのよ。」
澄子はウットリとした目で和夫を見ながら言った。
切れ長の目で鼻筋が通っていて、小夜から見てもステキな人だと思った。
小夜は、澄ちゃんはこの方と恋に落ちたのね、二人とも美男美女でお似合いだわ、と思った。
少しうらやましくも感じた。
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