第79話
「あ、あのおばあさん、ここの住民かな?何か知ってないかな?」
旭が通りを歩いていたおばあさんに駆け寄って話しかけた。
「ごめんなさいねぇ。私、他所に住んでたんだけど少し前に娘夫婦がこっちに家を建てたから同居することになってやってきたの。こっちのことあまり知らなくて…。」
「あ、いえ、こちらこそいきなり話しかけてすみませんでした。」
おばあさんは申し訳なさそうに頭を下げて歩いていった。
類は俺の肩に手をおいて、同情しながら言った。
「やっぱ、乃海のじーちゃん世代だと、亡くなってる人もいるだろうし、施設に入ったりしてこっちに残ってる人も少ないのかもな。でも、ここまで来て調べたんだし、じーちゃんも文句言わないだろ。帰りにえびす屋行って、唐揚げ土産に買って帰ろうぜ!」
「! えびす屋の人なら何か知ってないかな?あそこ昔からやってるみたいだし。」
「確かに!」
俺たちはまっすぐえびす屋に向かった。
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