第59話


「やっぱ俺と凜の愛で世界を救うんだって!」


類はウットリと自分の世界に浸っている。


「…前世からの約束って言えば、昨日じーちゃんのとこに行って昔の恋話聞いてさ、その後そこの職員さんから変な話聞いてさ…。」


俺は類と旭に、じーちゃんから聞いた話と石田さんから聞いた話をした。



「何そのいい話!全米が泣き喚くだろ!」


類は涙と鼻水を垂れ流してじーちゃんと同じような事を言った。


意外にも旭も目に涙を溜めている。


「私、そういうプラトニックな純愛、突き刺さるんだよね。やばい!乃海のじーちゃんの若い頃、私のドストライクかも!」


「じーちゃん、自我崩壊的な秀才じゃなかったっぽいけどな…。」


俺がそういうと類が転がりまくってウケていた。


旭はそんな類の首を絞めていた。


「俺明日、その大黒堂に行ってみようと思ってる。」


ちょうど都合よく三連休で明日まで休みなのだった。


「え、マジ?俺も行く。」


「おもしろそうだから私も行く。」


こうして、明日は三人でじーちゃんが昔住んでた町にある大黒堂へ行くことになった。


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