第27話


じーちゃんの施設に着くと、入り口の職員の詰め所に石田さんがいた。


「いらっしゃい。」


石田さんは笑顔で挨拶してくれた。


「お世話になります。」


俺が挨拶すると、石田さんはニッコリ笑った。


「先に部屋に案内しようか?」


石田さんはそう言って、今晩俺の泊まる部屋に案内してくれた。


「うわー!すごいっスね!オーシャンビューだ!ホテルみたい!」


そのゲストルームは8畳くらいの広さで、大きな窓から海が見えた。


シングルベッドが一つあって、窓辺には簡単な応接セットがある。


部屋の入り口にはユニットバスもあった。


「ここはシングルルームなんだよね。ツインの部屋もあるんだよ。さすがにダブルルームは無いけどね…。老人介護施設だしね。ハハ。」


石田さんは一人で言って一人でウケてるので、俺もつられて笑ってしまった。


「食事どうする?俺今から一度帰るけど、今晩当直だから一緒に食べようか?」


「この辺まだあまり詳しくないんで、そうしてもらえると助かります。」


「わかった。じゃ、夜また来るから。」


石田さんはそう言うと、俺に部屋の鍵を渡して出て行った。


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