第18話
「朝ね、いつもの電車から降りた時呼び止められたの。前から電車で見かけてキレイだな、かわいいなって思ってたんだって。同じ電車で同じ車両に乗るから、運命を感じたらしいのよ、彼は。で、好きです!よかったら俺と付き合って下さい、って…。」
「ま、髪の毛縛り上げて、制服の下は体操服ズボンであぐらかいてオムそば食ってるのを知らなかったら、そう見えなくも無いかもな…。」
類が言った。
「確かに…。で、何て答えたの?」
俺は聞いた。
「よくない。付き合わない。」
「そんだけ…?」
「うん。」
「ひっでー!それ傷つくわ!」
「だって、別に好みじゃないし。なんかけっこうそういうの慣れてそうな感じの人だったし。そー言うしかねーじゃん!」
旭は口を尖らせて言った。
「おまえ、絶対彼氏できねーわ!」
類はその他校生に同情している。
「いや、全然好みじゃ無かったし。付き合うつもり全く無いのに変に気を持たせるような事言う方が罪じゃない?」
旭の言うのも一理ある。
「ま、確かにそうかもな…。」
俺はそう思ったが、類はいまいち納得がいってないようだ。
「じゃ、どんなヤツだったらいいわけ?」
オムそばにがっつきながら類が聞いた。
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