第17話


「おまえ、俺たちが男に見えないからって、スカート脱ぐなよ~!」


類が旭に向かって言った。


旭はオムそばに備えて、制服のスカートだけを脱いで下に履いていた体操服の半ズボンになっていた。


髪はすでに後ろでキッチリ結んであって、前髪もダッカールで横に止めている。


完全に対オムそばの攻撃態勢だ。


色気もクソも無い。


「この方が楽なんだよ!いいじゃん、そっちだって女と思ってないんだから!」


類と俺は、腕組をして頷いた。


「ま、あんたらは私の事を女と思ってないだろうけど、今朝ワタクシ、他校の生徒から告白されました!」


三人の間に一瞬沈黙があった。


「え…ドッキリとか?もしかして、〇ニタリングがここまで来たか?」


類はけっこう失礼な事を言っている。


「でもさ、実情しらない他人から見たら、旭はけっこうイケてるのかもよ。」


俺がフォローを入れた。


「けっこうイケてるって何だ!かーなーりーイケてるって!知らない男から告白されるくらいなんですけどー!」


旭は自画自賛している。


「で、何て言われたの?」


俺が聞くと旭は、よかろう、私の魅力がわからない愚かなおまえたちに話してあげよう、と言わんばかりに上から目線で話し始めた。

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