第6話 抜殻
突然ですが、最初に筆者から少しだけ言わせてください。前回の第5話にて八木悟の未来が懸かった、非常に大事な一局が始まった……のですが恐らく読者の半数以上は
「文章だけで説明されても、どっちが優勢かとかよくわからないよ~」
とか
「そもそもルールがまだいまいち分かってないよ!」
と思っていることでしょう。事実、悟はこのルールを説明されてもよく理解できていないようですし、私國春も簡単にしか理解していません。えっ?ろくに理解もしてないのに書いたのかって?……そうですね、パッション(?)ですよ。作家たるもの、そこでタイピングを止めたら負けなのです。ああそれで、話は戻りますが……要するに囲碁というものは取っつきにくくて、分かりにくいんです。そこで、勝負の様子は丸々すっ飛ばして端的に結果から話していくことにします。果たして悟は勝ったのか、それとも負けてしまったのか??……ああ、フィックスの件は忘れてください。さて、時を進めましょう。
…………
「2目差デ、黒ノ勝チデス」
無機質な機械音で結果が告げられる。信じられない。まさか、まさか……
この僕が勝つなんて……!
「よ……よかった……か、勝った……勝ったぞ!」
鶴は黙ったまま、下を向いていた。その顔には喜怒も哀楽もない、無といった感じだった。触ってみると、それまであった生物らしき感触もなく、温度もない。そもそもそこには何もないかのような……そう、例えるなら空気に触れているようなそんな感覚だった。
ドンッ
そのまま鶴は地面に倒れた。そして、ピクリとも動かない。
「お、おい!大丈夫か?」
まずいまずいまずいまずい!個室に少女と二人、倒れた少女。誰がどう見たってこの状況はヤバすぎる!!!ここで誰か来たら……
コンコン
「八木さーん、昼食ですよー」
まずいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいい
どうすればいい、どうすればいい、どうすればいい、どうすればいい、どうすれば
ガチャ
「~~~~~~~~~~~!!!!!」
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