ココロのイシ
花音
序章
どこか遠い国のお話のように感じていた。
この国が狙われた戦争は私にとってはラジオの中の出来事でしかなくて、辺境のこの村はいつもと変わらず、日々を過ごしていた。日が昇る頃に起き、畑の手入れをし洗濯をして干して、収穫した野菜や卵でご飯を作り食べる。そんな変わらない愛しい日々。
なのに、
「やっと、見つけた……!」
ボロボロの白衣を着た青年は私を見てそう呟き、襲いかからんばかりの勢いで私に縋りつきこう言ったのだ。
「頼む、一緒に、帝国を、滅ぼしてくれ。」
よく晴れた風が心地よい初夏の日、戦争は遠い国のお話から私の人生そのものへと変わったのである。
ココロのイシ 花音 @kanon_music
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
フォローしてこの作品の続きを読もう
ユーザー登録すれば作品や作者をフォローして、更新や新作情報を受け取れます。ココロのイシの最新話を見逃さないよう今すぐカクヨムにユーザー登録しましょう。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
関連小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます