5 冒険者ギルド
チートがちょっと見える感じの回です。
お決まりのアクシデントとかはありません。
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おおーでかい町だなー。まあこの世界の町を知らないから感覚でしかないけど。
そう思って見ていると、
「でかいだろ。このペル区は、魔物の森と接してるから冒険者が集まりやすいんだ。」
魔物の森っていうのはさっきの森のことだ。この世界の街(人が集まって住んでいる所)は人口が多い順に、都、区、市、町、村となっていて、当然人口が多ければその分規模も大きくなるんだけど…それにしても区か。いきなりすごい所に来てしまったな。
「で、ユーキはどうする?俺はこれからギルドに行くけど、ついて来るか?」
「お願いします…」
ほんと、いい人だ。
やっぱりアレクさんは有名人で、ギルドに行くまでいろんな人に話しかけられていた。ペル区の人もいい人ばっかりみたいだな。
俺?アレクさんのかげに隠れてこそこそ歩いてましたよ。アレクさんは「森で拾った」って説明してくれたけど、俺はそこまで目立ちたくないしね。
なんだかんだで冒険者ギルドに着きました。すごい賑やかです。こんな感じで…
「パーティーメンバー募集中でーす!今すぐ迷宮に潜れるアーチャーの方いませんかー?」
「怪我人だ!通してくれ!!」
「あれ?今きたのってAランクのアレクさんじゃ…なんであんな子供と?」
「ばーか。お前『新人消し』の異名を知らないのか?まあ最近は『紅蓮剣』の方が有名だけどな。」
ん?なんか今不穏な言葉が…
と思って本人の方を見ると、苦笑いを浮かべながら
「俺は普段新人の教育をしてるんだが、俺が育てた奴はすぐに中堅者レベルになるって評判でな。
実質的に新人を減らしていってるように見えるから『新人消し』って言われてるんだ。ユーキも資質次第で鍛えてやるよ。
『紅蓮剣』の方は、まんま俺の戦闘法だな。まあ機会があったら見せてやるよ…っと、ここがギルドカウンターだ。」
そう言われて目を向けると、確かに受付らしき所だった。
「あっアレクさん!という事はその子は、新人登録ですね?」
「そうだ。ということで、ユーキ、俺はちょっと用事を済ませておくから、その人のいう事に従ってくれ。」
「初めまして。私はスーといいます。これから私があなたの担当となるので、覚えておいてください。」
「よろしくお願いします」
スーさん、ね。普通にかわいい。美人というよりかわいい。はい覚えた。
「それでは冒険者登録にうつります。ギルドの仕組みとかはアレクさんに聞きましたか?」
「はい…でも、僕まだ戦闘経験とかないんですけど、大丈夫ですか?」
「あはは、新人さんで戦闘経験ある方がおかしいですよ。それではまず魔力測定から行います。
こちらの水晶玉に手をかざして下さい。」
ふふふ、ここで華麗に水晶玉を割って…割れない!めっちゃ光ったけど割れない!
それでもスーさんは驚いたようで、
「おおーすごいですねー!このギルドでは五本の指に入るんじゃないですか?
まああの人程ではないとしても、B、Cランクの魔法職並にはありますね。
これだと、鍛えれば大物になれるかも知れませんよ!」
普通に多かったらしい。でも、
「あの人って?」
「あー、エレナさんっていうAランクの方がいらっしゃるんですけど…
簡単にいうと魔法職を極めた方なんですよね…この前見たら職業が賢者になってましたし…
その人は…登録の時点でこの水晶玉を爆発させたんですよね…あのときはほんとに大変でした…」
「あのー、さっきから言ってる職業ってどうやって決まるんですか?あと変化したりもするんですか?」
「適性のある職業は一人一人生まれたときから決まっていて、さっきみたいな水晶玉で確かめられます。ユーキさんの職業は後で確かめます。
職業には系統というものがあるので、最初は『剣士』や『魔法使い』など漠然としたものなんですけど得意な戦い方によって『大剣使い』や『ヒーラー』などと変わって行くことがある、ということです。
ちなみに賢者は魔法系統の職業の頂点です。」
ほう、すごい人もいるんだなー。俺もそうなりたかった。
その後同じように調べてわかったことは、
魔法の属性の適性…全部上の中ぐらい(普通にすごい)
魔法の正確さ(魔力の取り扱いの精密さ、のようなものらしい)…最高レベル(やばい。神)
体力、腕力など身体能力…人並み以上
そして俺の前には、魔法関係で驚き疲れたが身体能力がそこまで良くはなかったので少し安心しているスーさんがいる。
「はあ、要するに魔法能力が異常ということですね。それでは職業確認をしましょう。こちらの水晶玉にさっきのように手をかざしてください。」
よし。ここでレア職を引くぞ!あ、使えるやつでお願いします。
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次回ぐらいでタイトルの「トラッパー」の部分を回収します(ネタバレ)
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