第7話 薬草採取依頼をやってみよー!
相棒のアドを召喚して説教をされた後、俺はすぐギルドの受付の人がオススメだと言っていていた静寂の宿に向かった。そこは1泊3食ありで銅貨2枚という破格の安さだった、俺はそこで2泊分のお金を払いすぐにご飯食べ借りた部屋へと向かった。
その部屋のベットはもうふかふかですごく気持ちよかった。
1日過ぎて俺は再び冒険者ギルドへやってきた。
「よし!初依頼を今から受けるんだ!何受けようかなぁ。やっぱり最初といえば薬草採取だよな。よしこれにしよう!」
そう言って忍が手に取ったのはゼン草と言う回復ポーションの要となる薬草採取の依頼だった。
「すいません。これ依頼したいんですけど。」
「はい。ゼン草の採取ですね。依頼書に書かれているのは10草ですがそれ以上取れた場合はその数に応じてボーナスを出しますので出来るだけ多く採ってきてくださいね」
「分かりました。」
そう言って俺は足早に近場の森へむかった。
はっきり言おう。ゼン草ってどれた?
依頼書で見た草の色や形はここらへんにある雑草と同じなので見分けがつかないのだ。そのせいで楽に終わると思っていた薬草採取にもう3時間という時間を掛けているのだった。
『あのぉ。やはりマスターは馬鹿なのですか?』
「え??どー言うことアド?」
『あなた、自分で最初の方に鑑定眼取っていたじゃないですか。それを使えばすぐに見つかるでしょう。』
「天才かお前は!?」
『いえ。これは普通だと思いますが。でも今の言葉は褒め言葉として受け取っておきましょう。ふふ』
今一瞬アドが笑った気がした。実際に見てるわけではないのだが何となくそんな気がした。
だが、アドはやはり天才だろう。鑑定眼を使ってみたら一つ一つの雑草だと思われていた草は全て様々な用途に使われている草だとわかった。
その中にも当然ゼン草もあり鑑定眼を使い始めてから数十分が経過する頃には両手いっぱいのゼン草が摘まれていたのであった。
さっきまでの俺の苦労なんだったのよ。。。つい悲しくなった。
採ったゼン草をアイテムボックスに仕舞い俺は冒険者ギルドへ帰っていった。
――――――――――――――――
冒険者ギルドへ帰ってきた俺は依頼を受けた時に対応してくれた人の前へ行った。
「依頼を終わらせて来ました。」
「え?もう終わったんですか??あそこに生えてる草は初めての人じゃ見分けがつかないのに……。」
最後の方はよく聞こえなかったが、これは初心者には少し厳しい内容だったらしい。
「では今出しますね。」
そう言って俺はアイテムボックスから両手いっぱいのゼン草を取り出した。
「まぁ、、これはたくさん取ってきてくれましたね。私達としては嬉しいのですが、どうやってこれだけ集めたんですか??」
「それは、、これです。」
そう言って俺は自分の目を指さした。
「まさか!シノブさんアイテムボックス持ちなのにも関わらず鑑定眼も持っているんですか!?」
おっと、少し驚かれた。。そんなにすごい事なのか??
『今マスターが言っていることは、日本でいえば宝くじを2回連続で当てるぐらい凄いんですよ。』
さらっと日本ネタを持ち出したなアド。だが、それのお陰で言いたいことはわかった。とりあえず俺はやらかしたってことだな。
「しー!これはくれぐれも内密にお願いしますね」
「あっ。申し訳ありません。では念の為確認をしてくるのでまっておいてください。」
そう言って受付の人は奥の方に行ってしまった。そして少し待っていたら帰ってきた。
「先程のゼン草全て本物だと確認ができました。これば報酬の銅貨4枚と、ボーナス分の銀貨1枚です。」
おお。まさか銀貨が貰えるとはこれ1枚で宿に長いこと泊まれるぞ!やった!!
「ありがとうございます。では、また機会があれはよろしくお願いします」
「はい!こちらこそこれだけの量を取ってきてくださりありがとうございました!」
そう言って笑顔を向けられながら俺は冒険者ギルドを、後にした。。
色々あったが、初依頼は無事成功に終わった。
それだけが忍の心に達成感をもたらせたのであった。
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