第3話奥様?は魔女 の王でした。
森の中から、大勢の人が出てきた。赤、金、黒の、それぞれの色をした鎧の騎士?を先頭に、銀の甲冑、普通の服の人が続く。総勢、百名程だ。
ある程度近づいたところで先頭の3人以外が止まり、銀色の騎士が、横に広がる。
後数メートルというところで金と黒の騎士が止まり、赤だけが僕の前にきた。
赤が止まると同時に、黒騎士が叫ぶ。
「勇者様に対し!全員、敬礼!」号令とともに、赤以外は、片膝をつき、赤騎士は兜を脱いだ。
出てきたのは、プラチナブロンドに、青い大きな目をした、美人というより、可愛いという方があってる女性だった。
彼女も片膝をつき、おもむろにしゃべりだす。
「私は、リンデンブルク王国の王、ジュリオディア、ハモーニア、カーン、リンデンブルクでございます。勇者様の御生還、お慶びを申し上げます。このたびは、私の不用意な行動により勇者様に大変ご迷惑をおかけしたこと、深くお詫び申し上げます。」
え、え、なに? どゆこと?
「向こうの世界で、勇者様に助けていただいた猫、あれは私でございます。」
ウソーーーーー。なんで?
「私共が、異世界に行くと、魔力の違いでしょうか? なぜか、猫になってしまうのです。」
よくわからんが、そんなこともあるのかなあ?
「そんなに気にすることはないよ、王様だから助けたってわけじゃないし、家族もいなかったから、悲しむ人もいなかっただろうし…」
「何であれ、私が、勇者さまに助けていただいたという事実は変わりません。」
「俺は、17歳の時に両親をなくし、兄弟もなかった。親戚にも義絶され、40年1人で生きてきた。そんな俺が、1人とは言え、命を救えたってことは、自分にとって誇りとなることなんだ。それより、生きていることを喜ぼうよ。」
彼女の、大きな、青い目からは、涙が流れていた。
「はい、ありがとうございます。ですが、助けていただいた御恩に報いるため、しばらくは、我が城にて、お過ごしいただけますでしょうか?」
「姫よ、それで良いのか?」ん、ばあちゃん、どうした?
「フローリア様、今はこれで。」プププ、フローリアだって、似合わねー。
チョー痛い一発くらいました。わからないはずなのに、なぜ?
「貴様の考えることなど、心を読まなくともお見通しじゃ! 無礼者め!」
妖怪ババアめ、覚えてろよ!
「色々と混乱もおありでしょうから、まずは休んで頂いて、それから、ゆっくり、じっくりと。」うん、まだ何かあるのか?
「そうじゃな、そのほうがいいか。よし!城へ帰るぞ!小僧、手伝え!」
だれが小僧じゃ!え、なにするの?
「この杖に魔力を流してくれれば良い。これだけの人間をいっぺんに運ぶだけの魔力は、ワシにはない。」そゆことか、オッケー
杖を握ると大きな魔法陣が現れ、そこにいる全員が光に包まれた。魔力?魔法?どっちでも良いけど便利だね。
景色が変わって、ヨーロッパのなんとか城みたいな所に着いた。シンデレラ城の何倍かなぁ、ドーム何個分て言ったほうがいいか。でかいねー。
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