海――特に潜水艦や潜水艇を扱った作品は、概して『暗い、緊張感やばい、息が詰まる』と感じる方が多いと思います。
『眼下の敵』、『Uボート』、『アビス』、『レッドオクトーバーを追え!』、『クリムゾン・タイド』……挙げれば切りがありません。
しかし、そんな心配はご無用。
本作は軽快なタッチで描かれているため、気軽に読めます。
また、本作は10年前に書かれたとのことで、昔懐かしい傑作の数々――『海のトリトン』、『未来少年コナン』、『不思議の海のナディア』、『天空の城ラピュタ』、『機動戦士ガンダムSEED』、『絢爛舞踏祭』などなど、それらのエッセンスが詰まっています。
本作がおっさんホイホイなのは間違いありません。しかし、Web小説で海中を扱った作品は私の知る限りあまりありません。上に挙げた作品をあまり見たことが無い若い方々にも、地球に存在する身近で遠い『異世界』を是非体験してみて欲しいと思います。