チョコレート
「…と、言うのがバレンタインデーなのです。」
としょかん。今ここには「造る」のが得意な二人が来ていた。
「なるほど…プレーリーさん、どうするッスカ?」
「もちろんやるであります!!」
二人は初めて『料理』をしようとしている。
「では、楽しみにしてるのです」
「我々はそう簡単には満足しないのです」
「丸太がほしいならがんばるのです」
「期待してるのですよ」
二人は博士と助手の脅し染みた激励を受け、チョコレートを作ることになった。
博士いわく、この時期になるとヒトのメスはオスにチョコレートと言う料理を渡すらしい。
二人は早速厨房に向かった。
「まず、この『板チョコ』を太陽の光に当てて溶かすのです。」
「溶かす…?」
「とりあえずほおって置けばドロドロになるらしいのです。」
「あと、それについてる銀色のやつは食べられないのです。」
「銀色のやつは取れるらしいのです。」
プレーリーは銀紙を外し、板チョコをボウルに入れ、日光のあたる場所にボウルを移した。
「えぇっと…次は……」
「そのまま暫くほおって置くのです。」
「さっき言ったばかりなのです。」
「もう忘れたのですか?」
「わかってるッスよ!!手順の確認をしておけだけッス!そうするとスムーズに進みやすいんスよ」
「そんなこと我々も知っていたのです。」
「次は『型』とやらにドロドロになったものを入れるそうなのです。」
「型?どこにあるんであります?」
「自分たちで見つけるのです。」
理不尽ながらも二人は厨房、食材置き場を探した。
すると、厨房の角に様々な形をした何か何か入れられそうな小さいものを見つけた。
「これ…ッスカね…?」
「きっとそうであります!!」
二人はそれに、それを探してる途中にドロドロになった板チョコを入れた。
「これに入れて…」
「あとは氷の中におくのです。」
「氷は地下にあるのです。」
四人はとしょかんの地下に入り、そこにある氷に様々な形をしたものを置いた。
「「出来たッス!」であります!」
博士と助手はスッと椅子に座り、目の前に出されたチョコレートを眺めた。
「では、いただくのです」
暫く眺めると二人は食べ始めた。
「…どうッスカ?」
…
「美味しいのです!」
「甘いのです!」
「やったであります!!」
「とまないのです!」
「もっと食べたいのです!」
「も、もうないッスよ…!」
中毒気味になっているフクロウ二人を尻目にビーバーはプレーリーに言った。
「あの、プレーリーさん」
「どうしたんであります?」
「実は、プレーリーさん用に取っておいたんッス…!」
顔を赤らめ、ビーバーがそう言うと。
「奇遇でありますね~…実は自分もビーバー殿用に取っておいたであります!」
二人はなんだかおかしくなって笑いだし、お互いのチョコをお互いの口に運んだ。
「美味しいであります!!」
「美味しいッス…」
二人はお互いを見つめあい、何の脈絡もなくその場でご挨拶をした。
「ちょっとプレーリーさん!」
百合が足りないので明日書き直します。
許して。
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