第79話 夜の森 その1
地下道へ行くメンバーを見送ったあと、案山子さんの気配察知を信じ……わたしよりも外の様子がわかるらしい、さすが案山子さんだねっ!
「リリー、イマナラダイジョウブダヨ!」
「わかったー!」
外に他のひとはいないとのことなので、気持ち急いで階段を出現させて天籟の鐘を出た。
「わー、なんか久しぶりに空みた気がする……夕暮れきれいだね」
「ソウダネー!」
よし、時間もあんまり残ってないことだし……
「さっそくしゅっぱーつ!」
「シュッパーツ!」
「……いやいや、背負子はいらないんじゃないかな?」
「エ?」
突然、案山子さんがわたしに背を向けるから何事かと思ったら背負子に乗れってことだった……
「あれ?案山子さんが魔物を倒して、そのドロップ品は背負子にのせるんだよね?」
「ウン」
振り向いて返事をした後、素早く元の体勢になる案山子さん……
「ココジャナイト、リリーノレナイヨ?」
「あー、うん」
案山子さんはまだしゃがむことができないから、わたしが天籟の鐘の土台から乗らないといけないわけで……ここを逃したら乗れないってことなのね?つまり、メンバーと合流したとき下ろしてくれなかったのもそういう気遣……え、ただ乗せて歩く(跳ぶ?)のが楽しかった?あ、そうなんだ。
「ダカラ、ドロップスルマデ……リリーノッテタライイヨッ!」
「いやー……それはちょっと……」
だって、ドロップするまでってことはだよ?案山子さんのぐるぐるパンチやぴょーんとひとっ飛びを耐えるってことだよね?
……案山子遊園地が開園したら、わたし、それだけでHP減っちゃいそうなんですけどっ!
案山子さんを傷付けないように……帰りは案山子さんが魔物を狩ってお金にする予定だし、背負子にはわたしじゃなくて魔物のドロップ品を乗せるんでしょ?ってなんとか説得して背負子に乗ることを避けられた!ただし、今度出かけるときはずっと乗ってることを条件にされちゃったけど、そのときは案山子遊園地は休園にしてもらえるといいなぁ。
ふぅー……ひと仕事終わった感はんぱない。
「しゅっぱつーの、前にー……ごめんね!ポイントだけ振り分けちゃうね!」
「ワカッター」
安全地帯のうちに上げておく……はっ!ここでSTRに全て振り分けたらあの諦めた鎧がゲットできたのではっ?あ、それでもAGIが足りなかったわー……
「あれ?そういえば案山子さんがいればどこでも安全地帯だったなー……」
ま、今回は魔物避けはオフにするし、ここでしとくのが無難なはず!
とりあえず、STRとVIT、AGIに振り分けた。
スキルポイントは槍術をあげようかと思ったけど、今回の帰り道で振り回して様子見することにした……それでレベルアップしたらいいなーって……ぐふふ。
「……ん?それより成長促進レベルアップさせれば他のスキルの成長ももっと早まるのかな?」
ベル達も垂涎スキルって言ってたし……えいっ!
ピコン!
〈スキル:成長促進がレベルアップしました〉
5ポイントを消費して成長促進のスキルをレベルアップさせた……ふっふっふっ!これでいろいろなスキルがレベルアップが早くなるはずっ!
頼んだぞ!成長促進!
今回の帰り道、案山子さんが倒した時のドロップ品はその場に残るから拾うのがわたしの仕事になる。
ベルに聞いてたから、わたし達もちゃんと話しあったよ!基本的に案山子さんが倒したものは案山子さんのものだけど、ドロップ品を拾ったり背負子にくくりつける(案山子さんはまだロープを結んだりとかはできないので)お礼としていくつかくれるというので全体の1割をもらうことにしようとしたら案山子さんがもっといいよっていうので2割になった。わーい。
あと……腐りやすいお肉や細かくて背負子から転げ落ちそうなものがドロップした場合や背負子に乗せきれなくなった場合はわたしのアイテムボックスに入れる予定だよ!
お肉はバーバラさんに料理してもらうんだー……じゅるり。
あ、ルミエルさんに案山子さんもご飯がたべれるようにならないか聞いてみなくっちゃ!
とりあえず安全重視ってことで、オリジナル武器をアイテムボックスに入れ、守護の槍装備することにした……うん、予備が予備じゃなくなったなー。そして背負う防具でもなくなったという……あ、まだ背負ってなかったわー。
よし、時と場合によって使い分けるってことで……結局、ベルの言う通りになったよう、えへ。
あ、今さら感あるけど……初心者用投擲ナイフ3本セットは1本装備しても、3本装備しても(オリジナル武器含む)STR+2は変わらないらしい。初心者用の弓とかもそういう仕様らしいから飛び道具?的なのはひとつでも装備していれば判定されるみたい。
拾わなかった場合、一定時間が経過すると消滅するってあるからなー?この辺は自分で細かく確かめていくしかないけど、大変そうだな……
ー今日の案山子さんメモー
・案山子さんしゃがめるようになるか?
・案山子さんも一緒にご飯をたべれるようにならないか?
・案山子さん用のマジックバック、もしくは背負子ではなく背負う籠的なもの(細かいものも入れられる)が必要かも……
・ただ、それらを案山子さんが自分で出し入れができるかどうか確認が必要。
◆ ◆ ◆
名前:リリー
種族:人間
性別:女性
状態:正常
種族レベル:Lv8
HP:80/80(+5)
MP:80/80(+5)
STR:17(+17)→ 19(+17)
VIT:17(+26) → 20(+26)
INT:7(+5)
AGI:12(+15)→ 14(+15)
DEX:80(+3)
LUC:777(固定)
ステータスポイント:7ポイント→0ポイント
職業:農家見習い Lv4
スキル:鑑定Lv5、裁縫Lv2、採取Lv3、栽培Lv2、投擲Lv4、毒耐性Lv5、麻痺耐性Lv4、気配察知Lv4、隠密Lv4、地図 Lv5、成長促進 Lv5→ Lv6、瞑想Lv3、水魔法Lv2、槍術Lv2
スキルポイント:16ポイント→11ポイント
取得可能スキル:挑発、武器回収、工作、観察力、木工、精密操作
称号:遅咲きのラッキースター、挑戦者、方向音痴、天籟の鐘を初めて鳴らした者、転移陣を初めて使用した者、マシンナリーの恩人
所持金:597G(預金:81900G)
装備:麦わら帽子、守護のブーツ、守護のローブ、守護の手袋、見習いのシャツ、見習いのズボン、初心者用投擲ナイフ×3、どんぐりネックレス、花柄エプロン、守護の盾、守護のバンダナ、エメラルドのピアス、ローズクォーツのブレスレット、サファイヤのアンクレット、アクアマリンのネックレス、守護の槍
持ち物:初級ハイポーション×5、初級マナポーション×5、水袋、火打ち石、ギルドカード(E)、小石×22、木ノ実×8、体力草×2、魔力草×4、メモ紙、ペン、きゅうり×3、ミニトマト×14、軍手×2、収穫用ハサミ、背負い袋、サンドイッチ×4、はちみつたっぷりクッキー×11、至誠のクリスタル×1、叡智のクリスタル×1、生命のコア×1、本:至誠のクリスタル製造法、叡智のクリスタル製造法、生命のコア製造法、ゴーレム取り扱い方法、マジックバック製造法、花瓶×1、綺麗な石×2、木の枝×11、くるみ×42、スライムゼリー×8、魔石式ランプ×2、よくわからないバック×1、ナイフ×3、食器セット×1、至誠のクリスタル(壊)×3、叡智のクリスタル(壊)×3、生命のコア(壊)×1、見習いのブーツ、守護の短剣、エルダートレントの棍棒(リリーのオリジナル武器その1)
ホーム収納:初心者用裁縫セット、葉っぱ×6、ハニービーの毒針×5、ハニービーの羽×40、はちみつ3瓶、ローヤルゼリー1瓶
販売所(2/10):体力草★3×5、魔力草★3×5(金庫:0G)
◆ ◆ ◆
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