E55:ゆっくりと自分を追いつめていく。

 ここで言う「追いつめる」は、悪い意味じゃなくって。


「ほら、書きたいだろ? 書きたいんだろ? 書かずにはいられないだろ?」っていう状況へ導いていくっていう意味でね。


 その為には、具体的なストーリーの詳細を詰めるのではなく、周りから固めていくのがいいかなって。


 自分の「書きたいモチベ」の一番は、素敵なオチを思いついて、それを馬ニンジンにすればいいっていうのが分かっている。

 でも、今それをすぐに考えようとしても、まだ自分の温度が低い状態だから、思いつけないし、思いついたところですぐに温度が下がってしまう可能性がある。


 それを防ぐ為には。

 熱を溜めに溜めた状態で、自分の萌えの集大成となるオチを結晶化させる必要があるんですよ。


 塩水から塩の結晶を作るが如く。

 ゆっくりゆっくり煮詰めて、塩の結晶を抽出するんですよ。

 温度があがりきらない状態で結晶化させようとしても無理。


 だから。

 ゆっくりいきますよ。


 最初は「血統主義へのアンチテーゼ」でしたね。

 それは、あくまであの世界観を利用する言い訳みたいなもんです。

 あの世界観を使うのであれば、ベースに「血統主義へのアンチテーゼを持って書く」という、戒めと言うか、条件というか。

 でも、それだけではまだ熱は低い。


 もっと、もっとだ!!


 次だよ次。

 さっき、タカナシさんから応援メッセージをいただいたけれど。

 キャラだよね。

 キャラも重要。


 この作品を書くのであれば。

 まず、キャラへの気持ちが大事なんだ。

「主人公・八雲ヤクモくんと、キヨちゃんの話を書きたい」

 という熱を、もっと持つべき。

 キャラは固まっているし、そこそこ愛着はあるものの、まだ他の作品程じゃない。

 折角生み出したキャラなのだから、「二人の作品が書きたい!」という熱をもっと持ちたい!


 その為には、二人をもっと深堀しなければ。


 二人の、どんな姿を描きたいのか。

 どういう物語で、二人という人物を表現したいのか。


 二人の事がもっと好きにならないと、二人の物語を書きたいと思えない。


 よし。

 今度は、その部分の熱を高めて行こうではないか。


 まずは。

 ……主人公を差し置いて。

 キヨちゃんの事を考えよっかなー!!


 キヨちゃんが好きだから。既に好きだから。

 キヨちゃんって、私が好んで書くタイプのキャラなんですよねー。

 可愛くて毒舌でドS。

 最初に生まれたのは「至高の一遍」でのバーグさんだったかな。

 その次は30コン作品のルリさん。


 この子は放っておいてもブレる事なく動いてくれる。

 勝手に喋る喋る。

 でも、実は相手がいて輝くタイプ。いうなれば「月」タイプ。

 面白い反応をする相手がいて初めてキャラが立つんですよね。この手のキャラは。


 一人でも輝けるタイプに見えるけど、実はそうじゃない。

 相手の反応ありきで面白くなる。


 だから、主人公の八雲ヤクモくんのタイプが決まる。

 キヨちゃんの無茶ぶりに、辟易としながらも対応するタイプじゃないと、このコンビは面白くない。

 ホントであれば「書きたい主人公」がいて「それを引き立てる為の脇役」かもしれないんだけどねー。

 私は違うのかも。いっつも、脇役から考える。

 サバコンの時もそうだった気がする。30コンは完全にそうだった気がする。

 今回のも、最初キャラを考えてた時も「バディもの」という事で2人セットで生み出したからね。

 色々ごっちゃごちゃ考えてたなぁ。(※読み返した)

 今は、キヨちゃん在りき、だね。

 キヨちゃんは書きたいもん。


 書いてて面白いのは、キヨちゃんと八雲ヤクモの掛け合い。

 皆様に褒めていただいてるのは、この「掛け合い」な気がする。


 この間適当に書いた「乙女ゲームの中に転移してしまったんだけど、普通に嫌なのですぐ帰りたい。」も、掛け合いが喜ばれた。

 私も、この掛け合いが書きたくて書いたようなモンだし。


 で。

 キヨちゃんは、八雲ヤクモくんが居て初めて傍若無人に振舞える。


 また、キヨちゃんが色んなものへのアンチテーゼでもあるんだよねー。

 キヨちゃんは資質を持ってない。でも強い。

 男なのに女装してる。

 可愛い外見をしつつ二丁拳銃振り回す。

 そして、反骨精神の塊。

 自分を頭ごなしに圧力をかけてくるヤツも嫌いだし、「男だから」と型にハメようとする人も嫌い。

 社会通念をぶっ壊す為に──私の怒りを体現する為に存在しているようなキャラです。

 私が声を大にして言えない(言ったら面倒くさいし社会的に死ぬ可能性もあるから)事を、可愛い顔と声で言い散らかしてくれる気持ち良いキャラです。

 好き!


 ただ……キヨちゃんが同性が好きなのか、異性が好きなのかまでは考えてない。

 八雲ヤクモくんとの関係は、「恋愛感情」とかそういったものを超越した関係であって欲しいから。もし、キヨちゃんが「恋愛感情」を持ってしまったら、彼らの関係が陳腐になってしまう気がするんですよ。


 ……そうだ。そういう関係を書きたかったんだ。

 小説を読んでいるとね。

 結構「恋愛感情」をベースに敷いてしまっていたり、それ在りきで関係が構築されている物語が多い気がする。

 それを好む人が絶対人数多いからなんだろう。

 いや、私もそれを求めて作品を読む事がある。


 でも、私は正直……それ以上の「関係性」が好きなんだよなぁ。


 勿論、恋愛感情があってもいい。でも、それに帰結して欲しくない。

「愛しているから離れる」という選択ができるぐらいの関係性。それを書きたい。


 そう、そこだよ。

 確か、一番盛り上がる所に、それを盛り込みたいと思っていたハズだ。

 最後の最後、キヨちゃんは八雲ヤクモを信じて囮になる。

 八雲ヤクモがボスを倒さないと、確実に死ぬ流れ。

 でも、キヨちゃんはその方法を選択する──

 思い出してきた思い出してきた!


 キヨちゃんは、普段八雲ヤクモくんに『バーカ!』って言ったり侮ったり舐めた態度を取ってるけど、それは彼を認めているから。

『なんだかんだ言ってて、八雲ヤクモくんの事を心から信頼してる』

 これを表現したかったんだ。


 キヨちゃん自身の設定を深堀するのではなく、自分の「萌え」的な要素を強くする為に、このままの勢いで八雲ヤクモくんの事を考えてみようかな。


 さっき、キヨちゃんと「月」と表現しました。

 これは、自分で輝いているのではなく、誰かの存在によってはじめて輝ける、という意味です。


 つまり、キヨちゃんと照らしているのは、実は八雲ヤクモくんなんです。

 そういう意味では、八雲ヤクモくんは「太陽」タイプ。自分で輝けるんですよ。

 なんでかっていうと、八雲ヤクモくんの場合、相手が誰であっても八雲ヤクモくんなんですよね。

 相手に振り回されるけど、それは八雲ヤクモくんがそういうタイプだから。

 相手が誰であっても多分振り回される。

 彼は誰かに振り回されるぐらいが楽なんだろうなぁ。


 私にとって、彼はとても書きやすいタイプでもあります。


 今まで、彼のようなタイプを散々書いて来ましたしね。

「31cmの贈り物」の主人公もそうだし、30コン作品の織部オリベくんもこのタイプ。「数多の誰かの物語」のストーリーテラーの子もそうですね。

「おめでとうって言われたい」「お祭りの主人公になりたい」の主人公もそう。


 この「ヘタレ」と「気の強いキャラ」の掛け合いが好き。

 これを書きたい。


 また、この二人を使ってね。


「恋愛感情」以外の絆を表現したいっていうのもあるんだ。


 思い出して来たヨー。

 そうだったそうだった。


 前にどっかに書き散らかした事の中に

「世の中はそんなに単純じゃない」

 という事を書きたい、っていうところにもかかってくるよ。


 うーん。他の作品をディスってるワケじゃないって事を先に言っておきますが。

「恋愛」をベースに敷いた作品ってさ、人間関係が単純化している事が多い気がするんだ。

「好きだから信じる」「好きな貴方の為に」とか。


 いやね、究極突き詰めれば、そこに辿り着くのかもしれないけれどね。

 人間である以上、全部の行動がそんな単純な事だけで動いてるとは思えないし、思いたくないし、それを書きたくないんだよね。


 えーとね。

 例えば……


 って!

 文字数!!

 3000超えたよ!?

 今日は凄いねどうしたの!?


 ふふ。

 それはね。

 こうやってエッセイを書きまくるのも、「自分を沼へと引きずり込む」方法の一端だからだよ。


 こうやって、頭の中をこの作品でいっぱいにするんだ。

 それによって自分がハマるんだよ。


 よし。

 この勢いで、次も書いちゃおうか!!


 よし!!


 書いてるウチに色々話の方向がアッチ行ったりコッチ行ったりするけど勘弁ね!!

 これが「生の思考をそのまま垂れ流す」って事だから!


 謝るのが遅いかもしれないけれど!

 ごめんなさい!!


 それでは続くよッ!!!


 多分ね!


 それじゃ!!!

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