起の章壱
「━━処分した。」
その言葉にクロ達は固まった。あまりの現実離れした、人を殺したことに何も感じていないホールと鎧の男、使用人たちに恐怖を感じた。
そのあとも何かを話しているようだがあまり耳には入ってこない。
一分ほどホールは話していたが話が耳に入ってないのに気がついた。
「━━いつまで固まっている。」
そう言うと生徒達に向けて手をかざしながらなにかを
すると先ほどまでの恐怖が嘘のように吹き飛んだ。
ホールは話を続ける。
「そんなことよりお前ら、気絶する前に体のどこかに感じたであろう違和感、それを思い出せ。そしてその部分に集中しろ。それがお前らの力を具象化するのに必要な鍵となる。あとの流れは体がおぼえている。」
先ほどまであった恐怖感がなくなったのにとまどったが言われたように生徒達は各々が違和感を感じたところに集中し始める。
物音一つたたない静寂な時が流れる
一分も経たない頃であろう。一人の男子学生の左腕が光を帯びた。生徒達、先生らはその光にみいられるように視線を向けた。
光が収まりその姿が明らかになる。
「な、なんだよこれ...」
そこには人間とはかけ離れた毛に覆われたごつい左手が生えていた。
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