第14話 感情と裏切り
私は今、下着を選んでいる。私の物では無い。華憐の物を選んでいるのだ。
(なんでこうなったんだろう、、)
*
それは10分ほど前のことだろうか。
華憐を見つけた私は恥ずかしそうにしている華憐を見ると頬を赤らめると私にお願いをしてきた。
「あ、あの、未来さん、、選んで頂けますか?」
それからあーでも無いこーでも無いと苦悩を重ねていた。
「あ、あの、未来さんそれはちょっと、、」
華憐は私が選んだのを見てはそれを繰り返す。何が嫌なのか分からない。どれも可愛いし絶対に華憐に似合うのに。
「華憐!何が嫌なの??どれもこれもー!」
ついに私は不満を華憐にぶつける。華憐はハッと気づくと「そ、そのー、サイズが、、」と静かに続けた。その時私はなんとも言えない気持ちになった。なんとも言えない感情が込み上げてきたのだ。どこか少し寂しい気持ちだ。いや、どこがとは言わないが。
「ちょ、ちょっと~!先に言ってよね!!」
華憐はビクッとすると「ごめんなさい。ごめんなさい。」と謝っていた。
「それでサイズはいくつなの??」
華憐はモジモジしながら小さな声で答えたのだが私には聞こえなかった。もう一度聞き返すと今まで聞いたことのない大声で答えた。
「G95!!」
私は指を折りひとつずつ数えた。またひとつ私は寂しくなったのは言うまでもない。
「あれー?何やってんの?」
小吹ちゃんは無邪気に聞いてくる。私はハッと気づく小吹ちゃんは私よりも身長が低い。
「小吹ちゃんは仲間だよね!?ね!?」
私は小吹ちゃんに抱きついた。「え?なに?なに?」と慌てる小吹ちゃん。そして私は気づくその膨らみに。
「え?え?こ、小吹ちゃん?サイズいくつ?」
小吹ちゃんは不思議という顔をすると周りを見て答える。
「あぁ~、ブラね!C85だけど?」
(し、C、、)
「小吹ちゃん!裏切ったのね!!」
どこにぶつければいいのか分からない気持ちを全力でぶつけた。
「え、えぇ~なになになに。かれぇんんん」
華憐は私たちを見ると恥ずかしそうに微笑んだ。
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