第7話
3月19日、義元の死体が墓から盗まれた。信者たちはこれを警察に届けることはしなかった。その日墓参りを担当していた信者は、墓が荒らされたことを自分の責任として追求されることに恐れがあったのだろうか、ヒューマノロジーの組織内にも報告しなかった。義元の死体は翌日、S区の歩道橋の下で発見された。死体は木に打ち付けられ両腕を広げたポーズで展示された。信者たちは後にこれをキリストの磔刑になぞらえることになる。死体の足元にはボノボというタグがあった。
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